十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2025年2月号

特集/笑顔になる台所

笑顔になる台所(3)「すてきなキッチンを訪ねて~音更町・加納さんのキッチン」

 十勝でライフスタイルに関わる仕事をする皆さんに、キッチンの愛用品や収納のアイデア、それぞれの過ごし方などお聞きしました。

加納愛子さん
 熊本県出身。27年間横浜市内の病院で看護師として勤務し、2023年夫の地元である十勝に移住。穀物と野菜を中心とした料理教室「いのちのねっこ」を主宰する穀物料理講師兼ベジタリアンアドバイザー。

実現させた憧れのキッチン
 おととし帯広に移住し、自宅で料理教室を開催する雑穀料理講師の加納愛子さん。講師を務めるほど料理好きな加納さんにとって台所は、家にいる時間の8割を過ごす場所。「いるだけで落ち着くの」と生活の中心になっている。料理教室の新たな拠点として昨年12月音更に完成したばかりの新居は、リビングの半分をキッチンが占めるほど開放的だ。家族のコミュニケーションも円滑にする。

 「実家の台所に立つと目の前に窓があって。外を見ながら料理をすることに憧れがあったんです」と加納さん。キッチンの正面には目線に合わせて窓を設置。季節の変化を感じながら料理を楽しんでいる。

 料理をしない時間も台所用に準備した簡易イスに座り、レシピ本を読んだり、パソコンで書き物をして過ごすことが多い加納さん。「今日は何を食べようかなとか、料理教室では何を作ろうかなと考えている時間が楽しい」とうれしそうに笑う。これから調理器具をぶらさげる収納を作るなど、念願の新キッチンをゆっくりと自分色に染めていく。

POINT1 長年愛用の調理器具
 料理には欠かせない調理器具もお気に入りのものを愛用。長年使うことで自分の手になじみ、使う時間も愛おしくなる。野菜を蒸したり、ごはんやおかずを温め直す時はせいろを使用することで電子レンジなどは使わず、家電も最小限に。

ソース作りに欠かせない〈すり鉢〉と〈すりこぎ〉

自身の料理教室の刻印入り


POINT2 見る角度によって表情が変わるキッチン
 白を基調としたスタイリッシュなキッチンと対比して、右手の収納棚はファーマーズ(音更)の木棚が優しい温もりを演出。フルーツ柄の壁紙がほどよく存在感を放ち、落ち着いた空間の中にも遊び心がある。


<雑穀と野菜の家庭料理教室 いのちのねっこ>
音更町共栄台西11丁目1-75
Tel:090・8087・7067

※フリーマガジン「Chai」2025年2月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。