十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2025年2月号

特集/笑顔になる台所

笑顔になる台所(1)「すてきなキッチンを訪ねて~音更町・中川夫妻のキッチン」

 十勝でライフスタイルに関わる仕事をする皆さんに、キッチンの愛用品や収納のアイデア、それぞれの過ごし方などお聞きしました。

結婚3年目の2人暮らし。優美子さんのおかずを孝太さんが詰める“いつもの弁当”作業中


中川孝太さん・優美子さん
 札幌の「D&DEPARTMENT SAPPORO」店長を経て、2017年に帯広で開いた日用雑貨店「Pastoral」を営む孝太さんと、大阪出身で十勝に移住して10年になるフリーデザイナーの優美子さん夫妻。2人暮らしは今の部屋で2軒目。


コンパクトで機能的 まるでコックピット
 帯広市内で日用雑貨の店「Pastoral」を営む中川孝太さん。作り手の顔が見える器や衣類、コーヒーなど、「日常がちょっと良くなる、長く愛用できるもの」をセレクトしている。妻の優美子さんからの情報も重要で、2人の愛用品も店に並ぶ。そんな中川さん夫妻お気に入りのキッチンを訪ねた。

 音更の高台にある賃貸マンションの1室は、こぢんまりとしているが、築20年以上とは思えないほど明るく清潔。「料理は妻がメイン。私は弁当を詰めることと片付け担当です」と笑う孝太さん。料理好きの優美子さんが調理する周りを、ウロウロしながらおしゃべりすることも多いというキッチンは、2人入ればぎゅうぎゅう。「何でもすぐ手が届く、コンパクトさが便利です(笑)」と優美子さん。日常使いの選び抜かれた道具類や鍋類、器はしまい込まず、見える場所に収納。何がどこにあるか明確で、コックピットのように機能的だ。

 小さなスペースとは裏腹に、キッチンから見える、日高山脈や町並みは雄大な眺め。この部屋を決める決定打だったそう。料理や掃除をしながらふと眺め、それぞれくつろぎの時間を過ごしている2人だった。

POINT1 すぐ手に取れて見える収納
 作業スペースはほぼないが、シンクの後方に優美子さんが独身時代から使っている作業台兼収納棚を設置して解決。ボウルやザルなども取り出しやすい。日常の器はワゴンなどに。よく使う鍋類、キッチンばさみなどはつり下げて収納。

あまり動かなくても、ぐるりと周れば手が届きます


POINT2 万能洗剤を活用
 孝太さんが見つけ、台所で愛用している洗剤「goodbio(グッドバイオ)」。環境に配慮した100%天然由来成分で安心して使える。油っこい皿洗いからガス台や換気扇の掃除、何でもこれで済むので場所をとらない。

臭いもよく取れるし肌にも優しい。もちろん店でも販売中


POINT3 こだわり家電
 家電が好きという優美子さんが、2006年に購入した「Amadana(アマダナ)」のオーブンレンジ。木のハンドルが着いた、温かみのあるデザインが珍しい。現在は生産終了。

買い替えどきですが、なかなか代わりが見つかりません

優美子さんが愛用の鉄のフライパンで作るのは、弁当用のゴマ油が香るふわふわ卵

作り置き総菜の容器は冷蔵庫に収納しやすい同じメーカー、野田琺瑯(ほうろう)で統一

この日の孝太さんの弁当は優美子さんの常備菜を組み合わせた、ニンジン入り鶏そぼろの3色ごはん。昨年、弁当生活を充実させるために購入し、店で販売も始めた福岡「杉の木クラフト」の弁当箱は「杉がほんのり香り、ごはんがおいしくて手入れも楽」と孝太さん。お弁当箱は店で販売中


<Pastoral(パストラル)>
帯広市西1条南4丁目14-1
Tel:0155・40・9075
営:11時~18時
休:木曜
Instagram:pastoral_obo

※フリーマガジン「Chai」2025年2月号より。
※撮影/清田千裕。写真の無断転用は禁じます。