十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

肉味噌なじませ引き立つうまみ 三楽西帯広店

 あっさりした味噌スープの「肉味噌ラーメン」は、一口、また一口とついつい飲んでしまう味わいだ。三楽西帯広店の鴨川忠勝店長は「鶏ガラと豚足ベースのスープに野菜を合わせた一杯。肉味噌をなじませながら食べるとコクが出る」と説明する。丼中央にある肉味噌を溶くと濃厚さが増し、箸の進みが加速した。

汗をにじませながら鍋を振るう


 三楽西帯広店は帯広中心部にある“締め”の定番「三楽」、音更町十勝川温泉で行列の絶えない「田楽」の姉妹店で、2016年にオープン。鴨川店長は開店時から店長を務めており、「社長の代わりに店を任せてもらっている」と店の味を守ってきた。

 提供するラーメンは野菜を多く使い、注文のたびに重い中華鍋を振るう。「炒め具合などは作り手によって大きく変わる」といい、安定した味の提供には高い練度が必要だ。店を任されたころには自信があったが、店長1年目で「おごり」を実感し、謙虚な気持ちで向き合うようになったという。

西帯広店内の様子


 一時は道外や海外のイベントへ積極的に出店していたが、コロナを機に店の営業に専念するようになった。客足の途絶えない人気店で、「休む間もない」と苦笑するが、「お客さんのことを一番に考え、お客さんに寄り添った店舗運営を続けていきたい」と意気込む。

 やりがいは会計時に客がくれる「おいしかった」の一言。「一声くれると何よりうれしいよ」

ラーメンを提供する鴨川店長


<三楽 西帯広店>
帯広市西24条南3丁目56-5
Tel:0155・67・6926
時間:11時~21時、月曜定休

三楽西帯広店

音更をラーメンの町に

 「ここをラーメンの町にしよう」という呼びかけに賛同した町内9つのラーメン店主たちは2018年、町のラーメンをブランド化しようと「音更町ら~麺組合」を結成した。今や人気の土産品となった「ブロッコリーら~麺」の誕生秘話と、提供する店舗を紹介する。

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