十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

召しませ、アフタヌーンティー(2)「十勝でヌン活♪憧れのアフタヌーンティー~ダージリン、北海道ホテル」

〈アフタヌーンティーセット〉1人前1,800円。写真は2人前。上段はフルーツプリンとその日のケーキから1品選べる。中段はオリジナルスコーンの〈ネコ~ン〉など、下段はサンドイッチ2種類。紅茶はストレートのみで1人1ポット

紅茶と紅茶雑貨の店 ダージリン
紅茶が主役の正統派アフタヌーンティー

 道内屈指の老舗紅茶専門カフェ。アフタヌーンティーセットは28年前に今の店名に改めた時から提供し、当時からメニューの基本構成は変わらない。ミルクが香るスコーンは優しい口当たりで、具だくさんのタマゴサンドは十勝っ子ならおなじみのあの店のパンを使用。上段のケーキは好きなものを選べるのがうれしい。そんなシンプルな構成の正統派アフタヌーンティーに合わせたいのは、もちろん紅茶。20種類以上の茶葉から自分好みを見つけよう。

〈ネコ~ン(ネコ型スコーン)〉は、きめ細かくふんわりしたくちどけ。猫の形がとにかくかわいい。ジャムとバラの形のクリームを添えて召し上がれ


 店主の田中ひろみさんは約40年前、横浜で紅茶の奥深さに衝撃を受け、地元・帯広で十勝初の紅茶専門店を開店。紅茶の普及を目指す日本紅茶協議会に指示を仰いで以来、日本を代表する紅茶専門家と今も縁が深い。

 2年前から一緒に働く娘の有里香さんは「母を慕って訪れる常連のお客さまも大事にしながら、より多くの人に愛される店に」とほほ笑む。珍しい紅茶の茶葉も多数販売。スイーツ好きはもとより、紅茶を楽しみたい人はぜひ訪れて。

ピアノコンサートのほか読書会など、いろいろなイベントを定期的に開催している。紅茶を飲みながらくつろいで。イベント情報は公式Twitterかインスタで確認を


前日まで要電話予約。1人前から注文可。

帯広市東1条南3丁目4-1(田中ビル1F)
Tel:0155・21・8126
営:平日14時~20時、土・日曜11時~20時
休:月曜

田中有里香さん(左)は大の猫好き。店内が猫尽くしなのは彼女の発案。「丁寧に淹れた紅茶を楽しんで」と話す店主のひろみさん(右)の紅茶への情熱は冷めない




〈アフタヌーンティーセット〉1人前2,500円。ケーキ、ミックスサンドまたはベーコンエッグサンド、フルーツ、サラダ&ミニオードブルなど。ドリンクはコーヒー、紅茶のほかにグラスワインから選択


北海道ホテル ダイヤモンドダスト
庭の景色も味わうホテルラウンジのアフタヌーンティー

 北海道ホテルのラウンジ「ダイヤモンドダスト」では、木製のスタンドが特徴的なアフタヌーンティーセットを、1人1台で提供している。「庭の景色が自慢のラウンジでこだわりの食を楽しんでいただけるこのセットは、当ホテルの魅力が詰め込まれています」と吉野祐一料飲部長は語る。

 6種類から選べる、繊細かつ落ち着きあるたたずまいのケーキは道産素材を使うのがこだわり。「常に驚きのあるケーキを」と製菓担当の木戸友季栄さんが話すように、ピスタチオのムースケーキ〈シシリー〉はムースとババロアの優しい舌触りに、プラリネのザクザクとした食感が変化に富んだ楽しい一皿だ。うつくしくカッティングされたフルーツの盛り合わせも目を引く。担当する洋食レストラン担当の伊藤梨々華さんは「かわいくて上品な盛り付けを心掛けています」と言い、技とおもてなしの心が光る。

〈シシリー〉

手前はラズベリーとブルーベリーのカスタードをスポンジで挟んだ〈デリスフランボワーズ〉。このほか、ここでしか食べられないケーキも


 アイヌ文様と十勝産の土で出来た赤レンガ、温かみある木彫りの動物たちに囲まれたラウンジで非日常を体験して。

ラウンジに昨年12月、「ブビンガ」という木材で出来た「共振で音を奏でる」長テーブルを設置した。木目の美しいテーブルから響く音色にも耳を傾けて


1度に提供できる台数に限りがあるので事前の予約がお勧め。
提供時間:11時~17時(LO1時間前)

帯広市西7条南19丁目1
Tel:0155・21・0001
営:10時~17時(LO1時間前)
休:なし
アフタヌーンティーセット

左から製菓担当の木戸さん、吉野料飲部長、洋食レストラン担当の伊藤さん。「四季折々の表情を楽しめる庭を見ながら過ごして」


※フリーマガジン「Chai」2023年4月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。