十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

迷う時間も楽しい ぽつんとグルメ(12)「満腹グルメ~麦や」

「わざわざ見つけてきてくれた。ゆっくりしてほしい」と店主の足立さん。囲炉裏(いろり)が昔懐かしい雰囲気を作る

初めて訪れてもどこか懐かしい 大阪仕込みの自家製うどん店
清水町 手打ちうどん 麦や

 広尾出身の店主・足立智明さんが切り盛りするのは、昭和風情が漂ううどん専門店。「緑あふれるこの場所で1人、のんびり飲食店を始めたい」と2008(平成20)年に店を構えた。

 大阪でうどん作りの基礎を学び、ベースは軟らかい麺と濃厚なだし汁が特長の関西風。広尾産昆布とサバ節、イワシ節、宗田節の3種でとった甘めのつゆが、芯までじっくり火を通した太麺と絡み合う。喉越しもよく、スルスルと食べやすい。

 注文を受けてから茹でるため、「余裕をもってお越しください」と足立さん。大きな窓から日高山脈が望める開放的な空間と、実家に帰ったような居心地のよさが客を飽きさせない。

〈ざるうどん〉650円。手打ち麺には道産小麦と井戸水を使い、モチッとした食感。そのほか、揚げたての天ぷらが載った〈ごぼ天うどん〉800円など20種類以上のメニューが並ぶ

〈きつねうどん〉700円。麺を覆い尽くすほどの揚げに、だしがしっかり染みこむ


清水町旭山83-107
Tel:0156・69・4828
営:11時~15時
休:月・火曜

※フリーマガジン「Chai」2023年11月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。