十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

やっぱりたまご(8)「好きです たまごメニュー~親子丼」

〈炭火炙りトロトロ親子丼〉1,100円はサラダとみそ汁付き。栄養価の高いヨード卵は3個を使って、ボリュームも健在だ

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やっぱり親子丼が好き!!
秘伝のたれと炭火が香る老舗店の味 鶏の伊藤

 「鶏の伊藤」と言えば、ザンギや鶏めしなど圧倒的にボリューミーなメニューが代名詞。豊富なラインアップの中、素材のよさと手間をかけた味でファンをつないでいるのが、この親子丼だ。もともとスタンダードな親子丼はあったが、より個性を出そうと6年前、今の形になった。

ぐつぐつ


 串に刺した十勝産の鶏もも肉をしょうゆベースの秘伝の焼き鳥だれをからめて、炭火で焼く。まるで焼き鳥だが、これが〝鶏の伊藤流〞。じっくりあぶったら串から肉を外して、かつおだしと焼き鳥のたれのスープを煮たてた小鍋に入れて、グツグツ…。北海道産のヨード卵は軽く数回溶くのが、とろりとした半熟具合に仕上げるコツである。

Check! 「ありがとう」卵への感謝の碑
店内には「卵」と題して、先代の伊藤陽朗(はるお)さんがニワトリへの感謝の気持ちを彫った碑が鎮座!


 「50年継ぎ足しているたれの甘味だけで仕上げています」と、取締役の伊藤恋(れん)さんは自信を見せる。炭火が香るさっぱりとしたおいしさ、一度ご賞味を。

店は1969(昭和44)年、酉年に創業した。「十勝の大自然の中で育ったニワトリに誇らしさを感じながら、日々励んでいます」と話す恋さん。将来の3代目として、兄の樹京(じゅきょう)さんと共にいそしむ

建物や内装は、先代と現社長の有一さんが手造り。レトロな雰囲気も味わいのひとつ


<鶏の伊藤>
帯広市西5条南28丁目2-8
Tel:0155・22・3076
営:11時~22時(LO30分前)
休:水曜

※フリーマガジン「Chai」2021年10月号より。
※撮影/辻 博希。写真の無断転用は禁じます。