【酒学入門 畜大で仕込む】畜大生が酒造りに挑戦 今秋の完成目指す
帯広畜産大学の学生が酒造りに一から取り組むプロジェクトが5月、始まった。大学敷地内に酒蔵「碧雲蔵(へきうんぐら)」を置く上川大雪酒造(上川管内上川町)と帯畜大の共同プロジェクト。今秋の完成・販売を目指し、初めての酒造りに励む学生の姿や碧雲蔵のいまを追う。(随時掲載)
5月13日、作業スタート
畜産学部4年で日本酒造りの乳酸菌や微生物などを研究する酒井駿太朗さん(21)と高山美月さん(21)が参加し、自らの研究にも生かしていく。
午前9時ごろから仕込みが始まり、昨日に洗米した砂川市産の酒米「彗星(すいせい)」を蒸した。この日は酒井さんが参加し、同酒造の川端慎治・総杜氏(そうとうじ)や杜氏補佐の山根桃華さんら社員の説明に熱心に耳を傾けた。蒸し上がった米をきれいにさらって容器に入れ、麹造りを行う部屋へ運んだ。
1本720ミリリットル入りを2000本製造し、今秋の「ちくだいホームカミングデー」で披露する予定。
酒井さんは「お米一粒一粒を大切にしながら造る、憧れていた日本酒造りの一部を味わえた」と充実した表情。川端総杜氏は「工程を肌身で感じてもらいたい。酵母の働きなどが見えてくる体験をしてほしい」、大学で酒井さんを指導する菅原雅之准教授は「微生物の働きなどに疑問を持ち研究に生かしてほしい」と期待していた。(松田亜弓)
学生による酒造り始まる