ギュウ~っと十勝(4)「牧場カフェ&レストラン」
橋本牧場の敷地内で、2017年8月に開店したカフェクローバー。元馬小屋だった建物を改築した店内には、ゆっくりとした時間が流れる。くつろぎのひとときのお供には、紅茶を。オーナーの有働知美さんは紅茶コーディネーターの資格を持つことから、厳選した茶葉をそろえる。「紅茶って高級感があり、優雅な印象がありますよね。ホッとした気分になれる、紅茶の良さを広めたい」と、有働さんは笑顔で話す。
手作りのシフォンケーキも、紅茶と好相性。旭川産の米粉を使用した生地はしっとり、モチモチの食感が楽しめる。ちょっぴり心が疲れた時、クローバーの扉を開いてみよう。爽やかな紅茶の香りと温かいもてなしに、元気をもらえるはず。
8/2(木)~、1周年記念イベントを予定!
清水町清水第6線31(橋本牧場内)
Tel:090・7514・3226
営:10時~18時(10、11月は~16時)
※営業期間は11月末まで
休:不定
<COWCOW Cafeカウカウカフェ>(芽室町)
ガラス張りの店内から外を眺めると、一面の小麦畑が広がっていた。絶景を眺めながら味わえるのは、自慢の牛肉や地場の素材を使ったメニュー。居心地の良い空間に、“十勝らしさ”を満喫できるたくさんの要素がそろう。
カウカウカフェを営むのは、牛肉や農作物を生産する大野ファーム。「人も自然も牛も健康であること」をモットーにし、食の安全を第一に考えている。子牛から大切に育て、餌には自家栽培の牧草や非遺伝子組み換えのものを使用。健やかに育まれた大野ファームの牛肉は、深いうま味が広がる赤身とほんのり甘い脂身のバランスが絶妙だ。素材の良さをそのまま生かしたステーキやハンバーグで、そのおいしさをおなかいっぱい堪能したい。
芽室町祥栄北8-23
Tel:0155・62・4159
営:11時~17時(ランチタイムは~14時、LO1時間前)
休:月曜(祝日の場合は営業、翌日休み)
※8月中は無休
<夢がいっぱい牧場>(大樹町)
地図を頼りに道道や農道を進んでやっとたどり着く。わざわざ足を運ぶのは、独自ブランド「夢大樹黒毛和牛」の料理を目指してだろう。自家牧草で丁寧に育てる牛は約300頭。消費者の口に肉が安全に届くまでを担おうと、30年前からハンバーグなど加工品作りに取り組んできた。こだわりは熟成肉。十分なサシとまろやかな甘みが特徴だ。
人気の〈ビフトロ〉は、丼物として牧場の食事所で提供している。40日以上熟成したモモとバラ肉をローストビーフを作る要領で焼いて作り、それをカットして凍ったままご飯に。肉の味付けは一切せず、うま味が口の中でトロリと溶け出す。「安心で安全な食の追究。当たり前をコツコツ続けたい」と副工場長の片岡朋子さん。その思いが宿るから、わざわざ行きたくなるのだ。
大樹町萠和182
Tel:01558・6・3295
営:10時~17時(LO16時半)
休:火・水・木・金曜
(1~3月は冬季休業)。※営業時間外利用は事前予約で可
<十勝しんむら牧場 CREAM TERRACE(クリームテラス)>(上士幌町)
店に入りまず目を引くのが、中庭の雑木林で草をはむヤギや、かわいい牛グッズ。“牧場のショールーム”をテーマに牧場敷地内に2005年に開店したカフェは、目や舌で酪農の魅力を感じることができる。
牧草を育む土づくりからこだわり育てた放牧乳牛は約150頭。脂肪分が多く濃厚なミルクがメニューの主役だ。おすすめは〈ソフトクリーム・バナナワッフルプレート〉。十勝産小麦や卵、搾りたて牛乳が素材のワッフルに、人気商品「ミルクジャム」と紅茶シロップがかかる。自家製パインコンポートが入った鮮やかな〈パイナップルアイスティー〉と合わせるのもいい。「牧場の物語を感じてほしい」と店長の新村恵理さん。生産者・消費者のコミュニケーションの場として、ぜひ立ち寄りを。
上士幌町上音更西1-261
Tel:01564・2・3923
営:1 0 時半~ 17時(LO16時半)
休:火曜(11、12月は火・水曜、1~3月は冬季休業)
※フリーマガジン「Chai」2018年9月号より。
※撮影/辰巳勲、辻博希。写真の無断転用は禁じます。
ギュウ~っと十勝
十勝では、住んでいる人よりも多い約44万頭の牛が牧場で育てられています。その牧場は、牛を育てるだけでなく、おいしい料理やスイーツ、風景で人を癒やし、命と食のつながりを学ぶ場にもなっています。牧場の“魅力”を探ってみました。