勝毎電子版ジャーナル

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東洋医学では臓腑と体全体とのつながりを考えて治療を進める。例えば「脾」は口・唇、まぶた、四肢などとのつながりがある

東洋医学へのいざない 第5回 「蔵象(ぞうしょう)」とは? 「臓腑」と外に表れる症状の関係

吉川 正子

鍼灸師

 人間の身体は臓腑(ぞうふ)を中心に形作られています。臓腑とは五臓六腑のことです。五臓は「肝」「心」「脾(ひ)」「肺」「腎」を、六腑は「胆」「小腸」「胃」「大腸」「膀胱」「三焦(さんしょう)」を指します。

 ここで言う五臓六腑とは、西洋医学で言う臓器とは違います。東洋医学の臓腑では、単なる体の構成部分と考えるのではなく、目、舌、口、鼻、耳、あるいは手足の筋肉、骨格などと密接に関係...