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2021年10月号

特集/やっぱりたまご

Chai法律相談(144)「養育費の不払いで、給料差し押さえのために勤務先を特定できる?」

【質問】養育費の不払いで、給料差し押さえのために勤務先を特定できる?
 離婚の際、元夫が養育費を負担する内容で公正証書を作成しました。しかし、しばらく前から養育費が支払われなくなり、払うよう求めても無視され続けています。今後が不安なので、滞納分はもちろん将来発生する養育費も確実に受け取れるよう、裁判所に給与の差し押さえを申し立てたいと考えています。しかし、元夫の現在の勤務先が分かりません。調べる方法はあるのでしょうか。

【回答】第三者から勤務先等の情報を取得する手続きが新設されています。
 従前から、民事執行法には、「財産開示手続」という裁判所から相手方に対し、強制執行の対象となる財産の開示を求める手続きが規定されています。しかし、相手方に任意の開示を求めるには限界があることから、法律が改正され(2020年4月1日施行)、財産開示手続きで不出頭や虚偽陳述をした場合の制裁が「6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金」と大幅に強化され、手続き自体の実効性が確保された他、「第三者からの情報取得手続」として、養育費などを請求する場合に限り、相手方の勤務先などの給与債権に関する情報を、市町村や厚生年金保険の実施機関等の第三者から取得できる手続きが新設されました。

 ただ、直ちに第三者から情報を取得できるものではなく、「財産開示手続」の申し立てを先行して行う必要があります。申立ての際、相手方の財産を調査した上で、財産開示の必要性を示す資料などを提出することが求められていますので、事前に相応の準備が必要になる点は留意してください。

今回の回答にご協力いただいたのは
[平井智子 弁護士]

事務所/倉本・平井法律事務所
帯広市東2条南7丁目2番地3
Tel:050・3786・1570


※質問・回答はChai編集部の責任でまとめています。

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※フリーマガジン「Chai」2020年12月号より。