十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

日本酒ことはじめ(4)「十勝の地酒 とかち酒文化再現プロジェクト 十勝晴れ」

“十勝の日本酒”として、すっかりおなじみに。期間限定で登場する〈甘酒〉など、バリエーションも増えてきた

名実ともに十勝を代表する地酒
 十勝の食材を使用した料理に添えるのは、やはり地元の酒がふさわしい。十勝の米と水で作る地酒「十勝晴れ」が誕生して以来、酒宴に欠かせない品となった。

 途絶えていた十勝の酒造りを復活させようと、2010年に立ち上げられたのが「とかち酒文化再現プロジェクト」。帯広信用金庫、帯広商工会議所、帯広畜産大学、JA 木野など、9つの連携機関が協力して発足した。その翌年には音更町で育てた酒米「彗星」と十勝の軟水「大雪な水(R)」を田中酒造(小樽)に運び、醸造を開始。12年には初出荷にこぎ着けた。

 発売時には、酒屋で売り切れが続出するほどの人気ぶり。年を追うごとに、酒米の作付面積も増えている。また、道内および国内の日本酒のコンクールで入賞を果たすなど、品質の高さも証明した。

 純米吟醸、純米大吟醸に続き、今年は手ごろな値段の純米酒も発売。さらに12月には、新商品のスパークリングタイプもお披露目される予定だ。10周年を迎えてなお、進化を続けている。

定番の〈純米吟醸〉。例年12月に仕込みを行い、翌年2月に発売する

今年発売した〈純米酒〉はやや辛口の味わい。毎日の晩酌にもぴったり


十勝晴れに使用するのは酒米「彗星」。毎年音更町・白木農場で、関係者や近隣の小学校による田植えや稲刈りを行っている。昨年度における酒米の作付け面積は264アールで、初年度より約5倍になった


※商品の問い合わせは帯広酒販協同組合(Tel:0155・26・1121)へ

※フリーマガジン「Chai」2020年12月号より。

日本酒ことはじめ

 米文化とともに歩みを始めた日本酒は、神事や生活にも欠かせない日本の「国酒」。種類も多彩で一見難しそうですが、知るほどに奥深い魅力があります。今年は帯広畜産大学の敷地内に酒蔵が誕生し、酒造りからも目が離せません。せっかくだから、十勝でおいしい日本酒を楽しみましょう。初心者にも分かりやすい好みの日本酒の見つけ方や、造り手の思いなどを紹介します。

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