そばのおいしい季節です(3)「十勝のそば図鑑~鹿追町 ぼたんそば 西上経営組合、めん処 しかめん、そば かとう」
◆鹿追町 ぼたんそば
古くから伝わるそばの味
420haという広大な土地で、50年間農業を続けている西上経営組合。同組合では町の名産「ぼたんそば」を栽培している。そばの栽培を担当する竹俣広幸さんは「山麓沿いで水はけがいい鹿追は、そば作りに適した土地」と、太鼓判を押す。約100年前から道内で栽培されてきた古来種で、強い甘みや香りは全国のそば通に知られる。
ぼたんそばは道内で主流のそば・キタワセより粒が小さく、高く成長するため風で倒れやすい。少ない収穫量や栽培の難しさを理由に手掛ける農家が減る中、同組合は歴史ある品種にこだわり続けている。
〈石臼挽き そば粉〉400g 540円。道の駅しかおい、とかちむら(帯広)、オンラインショップなどで手に入る
西上経営組合
鹿追町上幌内4線北2-1
Tel:0156・66・3197
地元産そば粉を使う鹿追町の店
◆めん処 しかめん
巨大なかき揚げを載せた〈ごほう天そば〉は、インパクト大。コシが強く風味豊かなそばといただけば、男性でも満腹になるボリュームだ。
コロナ禍に閉店したものの、2年前から週末限定でオープン。そば粉をはじめ、町内にある北養鶏所の卵、浅野青果の野菜などを使用し、鹿追らしい一杯を提供する。
鹿追町西町3丁目9-9
Tel:0156・67・7308
営:11時~15時(そばがなくなり次第終了)
休:月~金曜(土・日曜営業)
◆そば かとう
町内の製麺工場で経験を積んだ加藤政利さんが、手打ちのそばを提供。季節や日によって変わるそばの状態を見極め、うま味を引き出している。つゆには利尻昆布や厚削りした2種のカツオ節で取っただしを使い、キレのある味わいに仕上げた。
11月ごろには期間限定で、〈牡蠣(かき)そば〉も登場。
鹿追町南町2丁目6-1
Tel:0156・67・7270
営:11時~15時、17時~20時(そばがなくなり次第終了、水曜は夜の部休み)
休:木曜
※フリーマガジン「Chai」2024年10月号より。
※撮影/辻博希、清田千裕。写真の無断転用は禁じます。
そばのおいしい季節です
新そばが楽しみな時期がやって来ました。十勝は言わずと知れたそばの産地。さぁ、今日はどの店で「ずずっと」やりますか?