2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

おでかけスイーツ部(79)最終回「喫茶ゆゆひ」

500円で提供する日替わりケーキの一つ〈くり豆のケーキ〉。ケーキには十勝産の乳製品や道産小麦など、厳選した食材を使用する。豆が手に入らない時は、地元の工房で作るくり豆の甘納豆で代用。大粒の豆がゴロりと入っており、満足感がある

地元らしさが店の個性
 会社員がランチで午後の英気を養ったり、学生たちが放課後にスイーツを楽しんだり―。昨年9月に開店した「喫茶ゆゆひ」は、既に地元の憩いの場としておなじみだ。にぎわいの中心にいるのが、店主・村上真奈美さん。札幌、帯広、韓国などの飲食店で腕を磨き、本別の地域おこし協力隊員を経て念願の自店を開いた。

 実家が農家ということもあり、地元食材に人一倍の関心を寄せる村上さん。「本別らしい看板メニューをつくりたい」と考案したのが、日替わりで登場する〈くり豆のチーズケーキ〉だ。くり豆はホクホクとした食感が楽しめる本別の名産の一つ。優しい甘さが広がり、クリームチーズの酸味とも良く合う。町内でくり豆を栽培している農家は少なく希少な食材だが、このケーキを通じて魅力を再認識する人も増えている。

 開店以来、イベントや異業種とのコラボなどで町内に新たな〝ワクワク〞を届けてきた同店。おいしいスイーツはもちろん、楽しい出合いも期待したい。

〈ヨーグルトパフェ〉700円。アイスクリームやグラノーラにプレーンヨーグルトをかけてさっぱり仕上げた 

〈ゆゆひブレンド〉550円は、カシオペイアコーヒー店(音更)にオーダー。酸味を抑え、深い苦みの中にも甘さを感じさせる。豆の購入も可能

朝の営業も好評。トーストやおにぎりといった軽食のセット〈モーニング〉600円などを提供する



<喫茶ゆゆひ>
本別町北2丁目2-7
Tel:080・9614・2250
営:11時~19時(金曜は8時~19時、土・日曜と祝日は8時~17時)
休:木曜

店主の村上真奈美さん
店名は韓国語で「のんびり」という意味。ゆっくり過ごしてくださいね


おでかけスイーツ部
十勝のスイーツを求めて、Chai編集部が各店を訪問する連載企画です。

※フリーマガジン「Chai」2024年4月号より。
※撮影/辰巳勲。写真の無断転用は禁じます。