2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

花のある暮らし。(5)「花活に夢中!~帯広農業高等学校・士幌高等学校」

 草花の生育や植栽に青春をかける高校生たち。十勝管内の高校で取り組む花の活動、通称“花活”(はなかつ)を紹介します。

花で笑顔を届ける園芸クラブ
帯広農業高等学校

手前から部長の細野さんと部員の山田花郁さん(3年)。マリーゴールドや球根ベコニアなど、販売会の苗を準備中


 男女8人の部員が集う「園芸クラブ」。冬の間もビニールハウス内で活動し、育てた花苗は卒業式や入学式の飾りつけに使用した。コロナ禍で入学式に出席できなかった部長の細野葉月さん(3年)は、「花を通じて私たちの真心が伝われば」と笑顔を見せる。

 市民との交流も活発に行っている。障がい者支援施設・光り園の利用者との花壇作りは、恒例行事の一つだ。今は感染症対策のため、花を贈ることで思いを届けている。

 5月には花苗の販売会を実施。手頃な値段で良質な苗がそろい、多くの来場者でにぎわった。クラブの活動は、町の景観づくりにも一役買っている。

真心込めて育てています!

入学式に自慢の花苗を飾り付けた部員たち


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住所:帯広市稲田町西1線9
Tel:0155・48・3051



多彩なアイデアで、美しい花をより美しく
士幌高等学校

道の駅や地元の収穫祭などでも出張販売する


 食・農・環境に関する専門知識を学べる同校。2年生から各専攻班に分かれ、興味のある分野に取り組む。主に食用の花について栽培法や管理を研究する「草花専攻班」では、フラワーアレンジをはじめ、花を美しく見せるための技術も磨いている。

 ユニークな試みの一つが、全道の学生たちが園芸の腕前を競う「ガーデニング甲子園」への参加。オンラインの開催になった昨年は、セメントの岩で大雪山系東ヌプカウシヌプリのガレ場を作り、花を飾って地元の景色を表現するなど、個性あふれる作品を発表した。何度も受賞歴がある同校だけに、今年の活躍にも期待が高まる。

じゃ~ん!!

2年前まで札幌の大通公園で行われていたガーデニング甲子園。花コミュニケーションとかちなどのイベントにも参加する


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住所:士幌町上音更21-15
Tel:01564・5・3121

※フリーマガジン「Chai」2022年6月号より。