十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

花のある暮らし。(4)「ガーデン達人のお庭へ~新得町・小泉邸」

庭は小泉さんが営む花屋「ラフォレノワール」(フランス語で黒い森)の一部。ここで育てた花はアレンジや花束に活用され、全国へ発送される

森に溶け込むダイナミックなガーデン
 新得町・トムラウシに住む小泉信子さんは、壮大な敷地に約500種の草花を植え、自然と調和した空間を作り上げている。それでも「全体の構想のうち、まだ10分の1程度の仕上がり」と笑う。

ダークブラウンやパープルなどシックな色合いの花がそろい、落ち着いた雰囲気


 東京で暮らし、長年夫婦で花の販売やアレンジなどを行ってきた小泉さん。「自然豊かな場所で暮らしたい」と日本全国を探し、新得町にある約3ヘクタールの山林にたどり着いた。東京と新得を行き来しながらクマザサに覆われた土地を整備し、7年前から移住を開始。「敷地内でも土の状態が違うし、日陰と日なたでも育つ植物が異なる。毎年庭で実験をしているみたいです」。十勝の気候を考慮し、苦労も楽しみに変えながら庭づくりに打ち込んでいる。

 小泉さんが目指すのは、森の中に花が自生しているような自然な風景。「枯れて花が落ちることも含め、生きた植物の美しさを感じられる場所になれば」と話す。一部の花は切り花にアレンジして購入も可。ガーデンの余韻をぜひ自宅でも味わって。

長い年月をかけて完成する、移ろいを楽しむ庭。珍しい品種を探しながらじっくり眺めたい


Garden memo
住所:新得町屈足トムラウシ48-1
kuroimori227@gmail.com
Facebookからの連絡も可 
見ごろ:6月下旬~7月
※事前にメールやFacebookで連絡を

東京と北海道では、花が咲く季節や期間が違って面白いですね。お花に関する相談も気軽にどうぞ(小泉信子さん)


※フリーマガジン「Chai」2022年6月号より。