十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

花のある暮らし。(1)「ガーデン達人のお庭へ~幕別町・景山邸」

心安らぐ地域のガーデン
 幕別町・景山医院の庭は、地元に親しまれる憩いの場。約300坪の庭に四季折々の花が咲き誇り、誰でも自由に見学できる。花のリレーは春のツツジからバラ、ルピナス、シャクナゲ…と秋まで切れ間なく続き、何度訪れても楽しみが待つ。「“庭園療法”という言葉があるとおり、花は心に安らぎを運んでくれます。うちの庭でリラックスしてもらえれば」と、同医院・理事長の景山倫照さんは朗らかに話す。

「ピンクリボン運動」にちなみ、ピンクのアナベルを植えている。他色とのコントラストも美しい

アーチを覆うように大輪の花を咲かせたアルバローズ。こんもりと咲きそろう、見ごたえのあるバラが多い


 庭づくりのはじまりは約25年前。倫照さんの妻・町江さんが3年ほどかけて念入りに芝を手入れし、バラを中心とした優雅なガーデンを作り上げていった。バラだけでも200本以上植えられており、見ごたえ十分。患者や近隣住民による苗の持ち込みもあって、庭は年々にぎやかさを増している。

 車いすでも移動できるように通路を平坦にし、安全のために石を取り除くなど、誰もが楽しく過ごせる工夫があちこちに。洗練された中にも温もりが伝わるのは、2人の優しい心遣いを感じるからだろう。

洋風のガーデンのほか、心落ち着く和の庭園もある。花を眺めたりチェアでくつろいだり、のんびり過ごそう

町江さんがほれ込んでいるバラは、音更・大野農園、大樹・工藤農園、忠類・カモミールの小径などから購入


Garden memo
住所:幕別町錦町117(景山医院)
Tel:0155・54・2350
見ごろ:※6月末からは芝生のグリーン、7月中旬頃には花がメインになる
※見学は随時。事前予約不要それ以外の期間は事前に問い合わせを

景山倫照さん、町江さん
ガーデンは患者さん以外でも、自由に入場できます。リスや野鳥が訪れる庭で癒やされてくださいね


写真/辻 博希、辰巳 勲、鎌田廉平
※各記事は、取材時のみ特別にマスクを外して撮影しています。
※2022年4月に取材・撮影しました。
※フリーマガジン「Chai」2022年6月号より。