2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

安心・とかちの暮らし(157)「賃貸アパートの退去 トラブルにならないよう注意を!」

 賃貸アパートのトラブルで1番多いのが、退去時の原状回復費用をめぐるもの。高額な修繕費を請求されたという相談も多く、注意が必要です。(Chai編集部)

◇事例
 5年間住んだ賃貸アパートを退去したが、すべての部屋のクロス張替え代金として8万円の請求が。クロスを汚したり傷をつけたりした覚えはない。支払わなくてはいけないのか。

◇回答
 借主の負担となる原状回復費用の範囲、算定について、国土交通省が「原状回復をめぐ
るトラブルとガイドライン」を公表。それによると、経年変化と通常損耗※は貸主負担とし、借主が負担するのは借主の不注意で生じた損耗や、タバコでの変色や臭いがついた場合としています。また、借主に負担義務がある場合の借主の負担割合は、経過年数を考慮して算定するとしています。まずはガイドラインを基準に、貸主と話し合いましょう。解決できない場合、民事調停なども利用できます。

 トラブルを防止するため、契約時に特約の有無を含め原状回復の内容を書面で確認し、負担する範囲や修繕費などを貸主と合意することが大切です。入居時に貸主側とともに部屋の状態を確認し、物件状況のチェックリストを作成しましょう。写真の添付もお勧め。退去時も大家や管理会社の立ち合いのもとで確認し、必要箇所は記録を。

 疑問なことや困ったときにはお近くの消費生活相談窓口にご相談ください。

※通常損耗
家具の設置によるカーペットのへこみや画びょうの使用でできた壁の穴など

【相談窓口】
帯広市消費生活アドバイスセンター(とかちプラザ1F Tel:0155・22・8393)、またはお住まいの各町村消費者相談窓口か道立消費生活センター相談窓口(Tel:050・7505・0999)へ。なお、帯広消費者協会では、会員を募集しています。通常立ち入れないような施設を見学できたり、各種広報物の提供を受けられるなどの特典があります。年会費:1口2,000円 問:帯広消費者協会 Tel:0155・22・7161

安心・とかちの暮らし
暮らしの困りごとについて、帯広消費者協会の協力で事例を紹介する連載です。

※フリーマガジン「Chai」2022年3月号より。