2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

どうぶつに愛たくて(5)「動物に出会えるいちおしスポット~森の馬小屋」

うっそうとした深い森を抜けると残雪の日高山脈を背景に、十勝の美しさをすべて凝縮した絶景!「 十勝出身だけどこんな経験、感動は初めて!」と笑みがこぼれる

森の中で大自然と乗馬を楽しむ
森の馬小屋

 日高山脈を眺めながら馬と触れ合える森の馬小屋。乗る馬を自ら捕まえるところから始まる乗馬体験に、十勝毎日新聞社営業局の佐藤みなみが挑戦した。

案内してくれた人
 優しく、厳しく指導してくれる田中次郎さん。馬の習性と自然をよく知り、乗馬トレッキングしながらの森のガイドは客を飽きさせない。


 十勝千年の森に隣接する乗馬施設「森の馬小屋」。ここの乗馬は一般的な乗馬と異なり、馬と人間の距離を縮めながら進める、まさに「人馬一体」のアクティビティーだ。

 運営するのは田中次郎さん。まず曳(ひ)き馬に使用する「無口」を持って放牧場に入り、馬を選んで自分で連れて来るところからスタートする。いきなりハードルが高い。田中さんは「真後ろから近づかない、呼吸を止めない、忍び足にならない。つまり、肉食獣と同じことをしてはいけない。ほとんどの人は大丈夫」と言う。

馬の頭に無口を無事に装着。「緊張したけれどうまくいきました」


 最初は緊張気味だったみなみだが、指導を忠実に守って難なくクリア。そして優しく語り掛けながら丁寧なブラッシングで、馬と心を通わせる。

 鞍(くら)と手綱をつけて、さっそく馬に乗ると「わ~っ、高い! 目線が高い!」と第一声。前進、ストップなど、一連の手綱さばきを学んだあと、さっそく森の中へ。ササが覆う獣道のような細い山道を、鳥のさえずりや森の香りを感じながら、ゆっくり、確実に進む。

ブラッシングで馬と仲良しに。馬も気持ちよさそう


 森を抜け、草原に出るとそこは絶景。緑の芝、遠くは残雪の日高山脈、澄んだ青空、ぽっかり浮かぶ白い雲。十勝の大自然を彩る役者たちが勢ぞろいした景色を高い目線から遠望でき、大満足の乗馬ツアーとなった。

いよいよ乗馬。鐙(あぶみ)に足をかけてヨイショ! 「重たいなんて言わ ないで」

すぐに慣れて景色を楽しむ余裕もでてきた


取材・撮影協力/森の馬小屋
清水町羽帯南9線 
Tel:090・5228・6279(田中さん)、E-mail/foresthorse0801@gmail.com
営:11月14日まで ※要予約。
ツアーは9時~、13時30分~の1日2回(1回の所要時間3時間)。
1回の人数は4人まで。初回は森コース、草原に出るコースは2回目から。
1人12,000円

※フリーマガジン「Chai」2021年6月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます