どうぶつに愛たくて(1)「おびひろ動物園に行こう~飼育員さんおすすめの動物たち」
※新型コロナウイルスの感染拡大の対応で、各施設の営業形態等が変更になる場合があります。各施設に直接お問い合わせください。
※各写真は撮影時のみマスクを外しています。
まずは、おびひろ動物園に行きましょう。ここでは、日々愛情たっぷりに動物たちに寄り添う飼育員だからこそ伝えたい、動物たちの愛しい素顔や学んでほしいポイントをピックアップ。お薦め動物ごとに紹介します。
アミメキリン
メープル(雄・6歳)ユルリ(雌・4歳)
メープルは人気者だったリボン(雌)とムサシ(雄)の子で、ユルリは繁殖を目指して2年前、東京の多摩動物公園からやってきた。飼育担当の片桐奈月さんによると、メープルは「穏やかで食いしん坊」、ユルリは「おてんばで食いしん坊」と、どちらも食欲旺盛! まずは彼らをじっくり眺めて。仲むつまじい姿と共に、個性を見つけるのも楽しい。
3年前からは、健康管理のため「ハズバンダリートレーニング」に取り組む。飼育員の指示で動物に自発的に動いてもらって削蹄や採血などをできるようにする訓練で、ひづめが伸びすぎて起立や歩行時にバランスが悪くなり、足を痛めることを防ぐ。一朝一夕には成し遂げられない訓練は、飼育員との信頼関係があってこそ。そこには「健康でいてほしい」という切なる願いがこもる。
ひづめの削蹄を見せてもらった。片桐さんが笛で合図をすると、柵に体を寄せたメープルがゆっくりと右足を台に載せて協力する。昨年秋には四肢すべての削蹄に成功し、ユルリも現在訓練中だ。
動物の幸せと健康を願う片桐さん。機会があれば、ぜひその話に耳を傾けてみよう。
飼育員さんおすすめの動物たち
アメリカバイソン
(雌・2歳、雄・1歳)
4月に仲間入り。岩手サファリパーク生まれで、帯広商工会議所創立100周年事業の一環で寄贈された。トレードマークの“アフロヘア”はまだ控えめだけど、これから元気に成長する姿を見守って。
キタイイズナ
(性別、年齢不明)
北海道に生息し、イタチの仲間で世界最小の食肉目(※他の生き物を捕らえて食べる哺乳類)。自分より大きな獲物にも襲い掛かることがあり、かわいい姿に反して怖恐れ知らず! 真っ白なおなかがキュートで、野生では冬、全身白い毛に包まれる。年齢不明なので元気なうちに観察しよう。
アメリカビーバー
ダブ(雌・9歳)、ナツ(雄・2歳)、モカ(雄・0歳)、コナ(雄・0歳)
お母さんのダブと子どもたち家族が暮らす。野生では木をかじり川にダムを作って生活し、周りの環境を都合よく作り変える、人間以外で唯一の動物。木の枝を運んだり、5本指を使って器用に餌を食べる健気な姿に癒やされて。
アンデスコンドル
ジャック(雄・推定64歳)
1981年から園を見守る“長老”は、国内最高齢と言われている。本来山岳で暮らし、上昇気流に乗って舞い上がるため、風が吹くと羽を広げて迎えてくれる。頭だけ毛がないのは死肉を食べるときに汚れないように。年齢のせいではないのでご注意を!
★クイズ いくつわかる?動物eye
★答え
取材・撮影協力/おびひろ動物園
帯広市緑ケ丘2
Tel:0155・24・2439
営:9時~16時30分
(10月1日からは9時30分~16時)
開園期間:4月29日~11月3日 ※冬期開園あり
※フリーマガジン「Chai」2021年6月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。
どうぶつに愛たくて
眺めるだけで笑顔になれたり、元気をくれる動物たち。かわいい姿に癒やされるのはもちろん、その生態から学べることもいっぱい。さぁ、愛しくて特別な時間が待っています。