おでかけスイーツ部（４３）「手造り惣菜・生鮮の店　おおきストアー」

21/3/30

手前左から〈いちごあんこ〉３５０円、〈せとか〉３８０円、〈パイン・いちご・キウイ・みかん（バナナ）〉３５０円。１０種類近くのバリエーションは、果物の仕入れで変わるのも楽しみ

老舗ストアーのフルーツサンド　
　「フルーツサンドを通じて果物のおいしさを発信したい」と話すのは、創業５６年の老舗「おおきストアー」の２代目社長・大木健司さんだ。手造り惣菜や青果、鮮魚などが中心の店でフルーツサンド…？と思うなかれ。長年市場に通って磨いた目利きがモノを言うサンドは、果物の新たな魅力を発見できる。

　商品化は昨年７月、妻・康恵さんの提案から。店頭では果物も多く扱っており、全国的にブームとなっていたフルーツサンドに目を付けた。市場で一番おいしい時期を見極めた果物は、それを殺さないよう生クリームは甘さ控えめ。さらに酸味や甘味のバランス、切り口の美しさを考えるのが「楽しくて」と茶目っ気ある笑みを見せる健司さんの手にかかると、ときにはドラゴンフルーツ、秋には栗やサツマイモなども挟まる。ボリュームに釣り合わない、４００円以内の価格もうれしい。

　おいしさは口コミで広がり、若者はもちろん高齢のファンも多いそう。惣菜と一緒にかごに入れられる気楽さが、またいいのだ。