2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

おうちでカラダづくり(3)「十勝の魅力を発信!ご当地体操」

金次郎が薪(たきぎ)を背負う姿を表現する工藤さんと、歌詞「手本は…」に合わせて本を読むポーズを取る松井さん(前列左から)。後列左からは、いずれも社協の田中祐子さん、マスコット「トヨッピー」、大久保理沙さん

 管内の市町村では健康促進を目的とした独自の体操を作っています。中でも十勝の魅力も合わせてPRするユニークな体操をピックアップ。マスターすれば、地元愛が深まること間違いなし!

豊頃町 二宮金次郎体操
 豊頃町開拓の祖である二宮尊親は、勤勉の象徴として知られる二宮金次郎(尊徳)の孫。金次郎の「報徳の教え」が浸透する町で誕生した体操は、まさに町の“ソウルエクササイズ”だ。

 健康寿命を延ばすねらいで2012年に誕生し、町の社会福祉協議会(社協)や保健師と共に、ボランティア団体「すずらんの会」の工藤栄子さんと松井貞子さんが振り付けを考えた。金次郎の文科省(現・文部科学省)唱歌に合わせてまきを背負い、本を読む動きは実にユニーク。椅子に座って高齢者も気軽に取り組むことができ、準備体操としてさまざまなシーンで活用されている。

「私がモデルの金次郎です」。町には二宮金次郎の銅像が点在する。写真は「える夢館」前


<歌詞>※抜粋
1.柴(しば)刈り縄なひ草鞋(わらじ)をつくり
  親の手を助け弟を世話し
  兄弟仲よく孝行つくす 手本は二宮金次郎
2.骨身惜しまず仕事をはげみ
  夜なべ済まして手習い読書
  せわしい中にもたゆまず学ぶ 手本は二宮金次郎

体操動画はコチラ
http://toyokoro-shakyo.com/ninomiya/

<問い合わせ>
豊頃町社会福祉協議会
Tel:015・574・3143



足寄町 ニコニコ体操

体を伸ばして、ねじって~。軽快な音楽で気持ちもスッキリ!体操名の由来は「笑顔を保てるペースの運動」から


 「ラワンブキ」や「阿寒富士」など町の特産や名所が次々と歌詞に登場する体操は、足寄をぐるりと散策している気分に。運動の習慣をつけてもらおうと、2010年に町が作った。

 町内のアマチュアバンド「Amijakan(アミジャカン)」が作詞・作曲を手掛け、基本・応用編の2部構成。合わせて7分ほどの体操はこれまで、老人クラブや学校などで活用され、“ラジオ体操”的な存在だ。「こもりがちな毎日、気分転換に体を動かして」と町福祉課の保健師山田恭子さん。足寄の名所を学びつつ、チャレンジしてみよう。

「CDやDVDもあります♪」。足寄町のキャラクターアユミちゃん


<歌詞>※1番抜粋
1.ひろい大地にすみついた 足寄のあゆみちゃん
  みんなのまちをのしのしと デスモスチルスもあるきだす
  白糸の滝を目指したら すすむよミルクロード
  足寄を見渡す阿寒富士 広がるグリーンランド

体操動画はコチラ
https://www.youtube.com/watch?v=feZ98Yy4CqM

<問い合わせ>
足寄町福祉課健康福祉室保健推進担当
Tel:0156・25・2571



更別村 さらべつ★どんちゃん体操

どんぐりポーズをする実行委のメンバーは現在12人。農家や美容師、幼稚園の先生など職種もさまざまだ


 どんぐりをイメージする村のキャラクター「どんちゃん」を冠した体操は、約1年前に完成したばかり。運動習慣を付けてもらおうと村の保健師・三浦聡美さんが呼びかけ、村民有志の実行委員会が作り上げた。

 実行委員長の矢島俊郎さんが作曲し、役場の佐藤敬貴さんが詞を考案。年代問わず親しめるリズミカルな曲は、村の日常風景や慣習を盛り込んだ歌詞に思わずクスリ。村の健康指導士が監修した振り付けには、幼稚園や保育園児のアイデアも入る。

 コロナ禍で普及活動もままならないが、矢島さんは「将来は十勝のご当地体操を披露するフェスティバルもいいね」と笑顔を見せた。

「全身を使うバランスのいい体操。CDやDVDもぜひ!」と矢島さん(右)と三浦さん


<歌詞>※2番抜粋
どんちゃん どんちゃんで ラララ~ 
どんちゃん 体操で ララララ~ 
※繰り返し
すももの木 まつりの前に 花散った 
広い畑に 今日も走るよ トラクター
雪降れば 村民グラウンド 水まいて 
スケートシーズン終わるとみんな 風邪ひいた
芝の色まぶしい どんぐり公園へ 
ペダルをこいで行こう 向かい風でも
肩と首まわして 血流がよくなれば 
探してた答えが みつかるよきっと

体操動画はコチラ
https://www.youtube.com/watch?v=puX1fAWVDsw

<問い合わせ>
更別村保健福祉課(事務局 三浦)
Tel:0155・53・3000



幕別町 パークゴルフ体操

札内スポーツセンターで行われた健康講座。クラブを支 えにするとバランスが取りやすく、幅広い年代が楽しめる


 “パークゴルフのまち”幕別町で2017年に生まれた体操は、パークゴルフのクラブを使うセンスが奇抜。日本パークゴルフ協会(本部幕別)の依頼を受け、当時町教委に所属していた田中友之さんが動作を考えた。

 プレーができない冬場や雨天時の健康維持をねらいに作られ、クラブを使って足を曲げ伸ばしたり、上半身を動かすといった運動は13種。取材日の12月下旬は、健康講座に集まった高齢者や高校生のボランティアが、元気に体操やゲームに取り組んでいた。

 今後もスポーツ大会などで周知を続ける予定。パークゴルフファンがますます増えそうだ。

町民の家には大抵1本はあるというクラブ

「家で眠っているクラブがあれば有効活用を」とNPO法人幕別札内スポーツクラブの田中友之さん


体操動画はコチラ
https://www.youtube.com/watch?v=cYFzJgnJPaM

<問い合わせ>
札内スポーツセンター
Tel:0155・56・4083
農業者トレーニングセンター
Tel:0155・54・2106

※フリーマガジン「Chai」2021年2月号より。
※写真の無断転用は禁じます。