2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

冬を遊ぶ。(6)「リンクでつながれ まちなかへの思い TOKACHI ICE PARK」

帯広のメインストリート横で活気づくリンク。幅広い年代が滑りを楽しむ

 帯広市中心部・駅北多目的広場(西2南11)に現れたスケートリンクに、歓声が響く。「冬のまちなかににぎわいを―」。有志の手弁当で始まった「TOKACHIICE PARK プロジェクト」(実行委主催)は、地域ぐるみで十勝の冬の魅力を発信する起爆剤となりそうだ。


 プロジェクトは2016年秋、平昌五輪で熱を帯びる十勝で、冬のにぎわい創出やスケート文化醸造を目指して立ち上がった。当初のメンバーは公務員や飲食店主など4人。思いに賛同した市民や企業を巻き込み、旧北洋銀行帯広ビル跡地にリンクを造成した昨年は、約1400人が訪れたという。

 今季は昨年12月13日から水まきを開始。「暖冬で気をもみました」と実行委員長の谷保明洋さんは苦笑いする。それでも水が地中に染みないようビニールシートを敷くひと手間をかけ、昨年より半月早い同22日の開場にこぎ着けた。


 はしゃぐ子どもや若者、十数年ぶりの氷の感触を懐かしむサラリーマン、初のスケートで笑顔を見せる観光客。リンクは連日にぎわい、地域にこれほど〝スケート愛〞が潜在していたことに驚かされる。「まちなかに子どもが集まるだけですごいこと。新たな交流の場となれば」と谷保さん。地域への思いがつないだ空間は、どんな未来を描くのか。

今回から「おびひろ夢あかりアートの街実行委員会」とも連携。夜の会場は明かりで彩られる

スケート靴のレンタルは1回500円。近隣施設で引換券を購入する。引換券配布場所はHPを確認

「冬の十勝を元気に!」。思いを重ね集まった実行委メンバーは現在20人。協力企業も30社を超えた

オープンを控え、約600㎡のリンクに毎日水をまく協力企業の東光舗道(昨年12月中旬)


<TOKACHI ICE PARK 事務局>
帯広市東3条南10丁目10-15-1(caféW内)
Tel:0155・67・4437
リンクの開場は2月末まで(予定)。平日は13時~ 20時(土・日曜、祝日は10時~)。入場無料

※フリーマガジン「Chai」2019年2月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。