十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

冬を遊ぶ。(5)「スノーシュー 十勝サホロリゾート ベア・マウンテン」

スノーシューがあれば深い雪もなんのその。夏はバスで見学する散策路を進みます

 ヒグマを間近で観察できる十勝サホロリゾート内のベア・マウンテン。ヒグマが冬ごもりする季節、スノーシューを使ってクマたちが暮らすフィールドを訪問!

 飼育する12頭の雄のヒグマは12月から、敷地内の専用施設で約100日間の冬ごもりに入ります。今回体験したのは、その間だけ楽しめる「ヒグマの冬ごもり観察ツアー」と「ヒグマの森スノーシューツアー」。

 まずはそ~っと寝床を拝見。1頭ごとの個室からは寝息やいびきが聞こえ、別部屋では暗闇の中でゴソゴソとわらのベッドを整える巨体が…。初めて目の前で見るヒグマにドキドキしていると、「寝方やベッドの作り方にも個性があるでしょう」と坂出さん。性格を知ると、親近感が沸いてきました。

 続いてスノーシューを履き、夏にヒグマが暮らす森へ。東京ドーム3.2個分ある敷地の中、ふかふかの雪を踏みしめながら約1.2㎞歩きます。道中の木々には、縄張りを主張するため背中をこすりつけた体毛や爪痕が点在し、すぐ近くにクマたちがいるような臨場感!

とっても軽いスノーシューは長靴やスノーブーツに装着

爪痕で木肌がむき出しになった幹

背こすりでついた体毛

寝わらに横たわるヒグマの「コウジ」。27歳でここでは一番の長老者です


 〝足跡〞を残して暮らす様子を想像して進む冬の森は、美しい景色プラス生命の営みを学ぶことができました。

<案内してくれた人>


ベア・マウンテン副園長の坂出勝さん(右)と、上岡真衣さん


<十勝サホロリゾート ベア・マウンテン>
○ヒグマの冬ごもり観察ツアー 1月上旬~ 2月下旬、料金4,320円、2 ~ 4人で催行
○ヒグマの森スノーシューツアー 12月末~ 3月上旬、料金2,160円、2 ~ 8人で催行
※いずれも要予約、開始時間などはHPを確認
新得町狩勝高原 Tel:0156・64・7111

※フリーマガジン「Chai」2019年2月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。