十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2025年1月号

特集/今食べたい 冬の鍋

本日、肉気分(4)「鶏肉も食べたい。~S/uno(エスウーノ)、鳥ふじ」

ディナー限定の〈新得地鶏とじゃがいものロースト〉1,950円。塩コショウのみのシンプルな味付けにし、素材のよさを楽しんで。レモンを搾るとさっぱりさもプラスする

 十勝ならではの銘柄鶏はもちろん、道産鶏を使った新メニューも登場。老舗から新店の味まで個性豊かな品々をご賞味あれ。

新得町 S/uno(エスウーノ)
イタリアンが作り出す本格地鶏料理

 「地元でもっと新得地鶏を味わってほしい」と新得地鶏を生産する十勝・新得地鶏本舗直営のイタリアンレストラン。地鶏メニューの中でも一番食べ応えがある〈新得地鶏モモ肉のロースト〉は表面にこんがり焼き目を入れてから、オーブンでじっくり焼き上げる。しっかりとした弾力があり、噛むほどにジューシーさと肉のうま味を感じられる。

 マネージャーの松浦さんはパティシエとしての経歴を持ち、日替わりデザートも充実。生チョコのような濃厚さの〈ガトーショコラ〉450円を食後のデザートにいただいて。女子会、記念日、家族など、あらゆるシーンで大活躍してくれそうだ。

新得地鶏や原木シイタケなど地元の食材を詰め込んだ〈S/unoスペチャリタ〉1,950円


<新得地鶏>
 28日齢以降の地鶏を1㎡につき3羽以内で平飼いし、ストレスをかけず健康に育てる。ムネ肉はしっとり、モモ肉は赤みが強く黄色い脂が特徴。焼くと脂にクセがなくなり、歯ごたえがある。

新得町1条南1-5
Tel:0156・67・7566
営:11時~14時、17時~21時(各LO30分前)
休:月・火曜

マネージャーの松浦奈美さん




〈心臓〉〈砂肝〉〈レバー〉などの内臓系や〈ひな皮〉も、鶏本来のうま味がたまらない。焼き鳥は各種1皿5本ずつで、495円~。※写真は撮影用に1本ずつ盛り付け


中札内 やきとり 焼肉 鳥ふじ
新鮮な若鶏を、定番の焼き鳥で

 中札内の名店「鳥ふじ」。創業41年を超え、焼き鳥店として村内では最も歴史が深い。創業時から地域が誇る「中札内若どり」を使っている。

 鮮度抜群の鶏肉を炭火で香ばしく焼き上げた串は、塩はもちろんタレも人気。継ぎ足して作られるタレは、コクと甘じょっぱさが絶妙だ。定番の〈精肉〉は必食。「40年前は公共事業が盛んな時代」と店主の藤田英智子さんは振り返り、当時から3世代で通う常連も。メニューが増えても一本の串に込める手間暇は変わらない。カウンター、小上がり、ほか42人入る座敷も備えた、味のある店内でぜひ一串(と一杯)。

裏メニューの〈素揚げ手羽〉572円はジューシーで食べ応え十分。タレと一味でぜひ


<中札内若どり>
 ヨモギや海藻などを加えた消臭効果の高い飼料で育て、一般的な鶏肉に比べ鶏肉独特の臭みがない。コクがあり、やわらかな肉質。

中札内村大通南4丁目50 
Tel:0155・68・3833
営:17時~23時
休:日曜、祝日


※フリーマガジン「Chai」2023年5月号より。
※撮影/辻博希、辰巳勲。写真の無断転用は禁じます。