いいものfromトカチ(55)最終回「下山明花さんの『木版画』」
表現する題材に合わせてさまざまな彫り方を組み合わせ、丁寧に色を載せた繊細なタッチの木版画。下山明花さんが描き出す作品は、旅行や本、映画などを通じて、心が動かされた自然や風景がモチーフです。あえて分かりやすいものは描かず、見る人によって解釈が変わるよう、想像できる余白を大切にしています。
木版画の作品は、異なる絵柄を彫った版木3~4枚に絵の具を載せ、一枚の紙に重ね合わせていきます。色を組み合わせた時に下地の色が出やすく、発色がよい透明水彩を使用。「出てくる色は刷ってみないと分からない」といい、水分量、刷る時の力加減などを調整し、頭で描くイメージに近づけていきます。「出合える色もあるから、実験のようで楽しい」とにっこり。
下山さんは自身の作品を「過去の自分を振り返るもの」といいます。歳を重ねていくことで自分の心情が移ろうように、表現活動も変化。「今までは人を描かなかったが、最近人が出る作品を描き始めた。その時の感情が作品に影響するため、新しい発見があって面白い」。これからも色とりどりの経験を通じて出合ったものを、一つ一つ大切に表現していきます。
<下山明花さん>
札幌市出身。東北芸術工科大学を卒業後、大樹町「若手芸術家地域担い手育成事業」に参加するため十勝へ移住。7年ほど酪農家として牧場で働く傍ら芸術活動を続ける。昨年4月には自身の創作活動の拠点「アトリエ余白」を開設。レンタルスペースとしても貸し出している
木版画の作品は、異なる絵柄を彫った版木3~4枚に絵の具を載せ、一枚の紙に重ね合わせていきます。色を組み合わせた時に下地の色が出やすく、発色がよい透明水彩を使用。「出てくる色は刷ってみないと分からない」といい、水分量、刷る時の力加減などを調整し、頭で描くイメージに近づけていきます。「出合える色もあるから、実験のようで楽しい」とにっこり。
下山さんは自身の作品を「過去の自分を振り返るもの」といいます。歳を重ねていくことで自分の心情が移ろうように、表現活動も変化。「今までは人を描かなかったが、最近人が出る作品を描き始めた。その時の感情が作品に影響するため、新しい発見があって面白い」。これからも色とりどりの経験を通じて出合ったものを、一つ一つ大切に表現していきます。
<下山明花さん>
札幌市出身。東北芸術工科大学を卒業後、大樹町「若手芸術家地域担い手育成事業」に参加するため十勝へ移住。7年ほど酪農家として牧場で働く傍ら芸術活動を続ける。昨年4月には自身の創作活動の拠点「アトリエ余白」を開設。レンタルスペースとしても貸し出している
作品の購入、「アトリエ余白」への訪問などはインスタグラムDM(asuka.shimoyama)から問い合わせを
◆いいものfromトカチ
Made in 十勝の良質な雑貨を紹介するChaiの連載です。
※フリーマガジン「Chai」2024年4月号より。
※撮影/辰巳勲。写真の無断転用は禁じます。
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