十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

本日、肉気分(3)「豚肉を食べたい。~食堂このみ、ほろよい食堂、とんかつ雅」

〈どろぶたステーキ〉定食2,000円、単品1,800円。200gの肉はボリューム満点。定食は小鉢のほか、手作りの漬物がついてご飯が進む

 十勝グルメと言えば「豚丼」に代表されるように、十勝の豚肉愛は熱い。ガッツリ豚肉メニューをご紹介。

幕別町 食堂このみ
味噌ラーメン使用の味噌がミソ!どろぶたステーキ

 忠類のブランド豚といえば「どろぶた」。その上質な肉を味わいたいなら食堂このみへ。こちらの〈どろぶたステーキ 特製みそソース〉は、1966年の創業当時からの人気メニュー〈みそ野菜ラーメン〉と同じ「オリジナル熟成ブレンド味噌」を使うのが味の決め手。肉汁と合わせて作る濃厚なソースと、それに負けない強いコクの肉の風味には驚かされる。〈どろぶたステーキ 特製ガーリック醤油〉もパンチある味わい。

 メニューの多さや、食堂と座敷でシーンの使い分けができるのも同店ならでは。漬物の名店としても知られ、季節の漬物を買い求める常連も多い。

固めプリンとビターなカラメルが絡む〈ソフトクリームプリン〉500円


<どろぶた>
 エルパソ豚牧場オリジナルの放牧豚。オレイン酸を多く含み「食べるオリーブオイル」ともいわれる。舌触りがなめらかな肉質を楽しめる。

幕別町忠類錦町148
Tel:01558・8・2026
営:ランチ11時~14時、ディナー16時~20時
休:日・月曜

女将の高橋広美さん




〈豚丼〉880円。厚切りの豚肉は、食べ応えが十分。たれがごはんの下までしっかり染み込み、箸が進む


浦幌町 ほろよい食堂
たれと肉の相性抜群!受け継ぐ家庭的な味

 1972(昭和47)年にオープンし、50年以上愛され続ける大衆食堂。帯広のはげ天などで腕を振るった初代店主の船越浩一さんが残したレシピを、現在は妻の幸子さんが厨房(ちゅうぼう)に立ち、変わらぬ味を守り続けている。

 看板メニューの〈豚丼〉は、創業時から継ぎ足して作る秘伝のたれを使用。トロッとした深みがあるたれが、豚肉とよく絡む。〈ジンギスカン〉580円などお酒が進むメニューもそろえるため、仕事帰りのご褒美に一杯立ち寄りたい。

塩味と甘味のバランスが良い特製のたれ。白米に追加のたれをかけて食べる常連もいる


浦幌町幸町23 
Tel:015・576・2436
営:17時~22時 
休:日曜、祝日




お得なランチメニューの〈ロースかつ定食〉1,180円。その他〈ひと口かつ&えびフライ定食〉1,180円も用意する。全メニュー、テイクアウトも可能


帯広市 とんかつ雅
おいしさの秘訣(ひけつ)はこだわりの衣

 過去に2度「価格以上の満足感が得られる料理」としてミシュランビブグルマンに選定された名店。〈ロースかつ定食〉は、帯広の松井牧場の豚ロースを分厚く切り、食べ応え十分。肉好きにはうれしいボリュームだが、しつこくない脂乗りでペロリと食べられる。

 「とんかつは衣で8割味が決まる」と店主の武田雅勝さん。塩分と糖分を調整し、3日間寝かせた食パンで作るパン粉を使うなど妥協は許さない。

 箸で切れる軟らかさの〈ヒレかつ定食〉1920円などどれも試したいメニューばかりだ。

動物性と植物性をブレンドした油を使い、じっくり揚げる。外はカリッと、中には肉汁がギュッと閉じ込められている


帯広市東1条南15丁目15-1 
Tel:0155・23・5188
営:11時~14時、17時~19時
休:日曜

店長の武田将矢さん


※フリーマガジン「Chai」2023年5月号より。
※撮影/辻博希、スタジオ・イッセイ 高橋一生。写真の無断転用は禁じます。