十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

ココロ焦がれる十勝の焼き菓子(3)「がんばるジブンにHAPPY BAKE」

 せわしない毎日。ひと息つきたいときは、自分にご褒美の焼き菓子を。カフェや自宅、会社のデスクでも、ぜいたくなスイーツタイムの始まりです。

のんびり、ゆったり、ひとりのじかん
 今日は甘いものを食べながら心ゆくまで読書でも。そんな時に思い浮かぶのは、おしゃれな雑貨の販売もしているカフェ「THE YARD」。テラス部分から差し込むやわらかい光が心地よく、店主の付かず離れずの距離感が一人の休日をつくってくれる。

外はカリっと中はしっとりしたスコーン。添えられた生クリームをたっぷりつけるとよりおいしい


 名物のスコーンはいつも大人気。月に1度の「SCONE DAY」は、約10種のスコーンがあっという間に品切れになるほど。やさしい甘みが口の中でじわっと広がり、食べるたびに笑みがこぼれるおいしさ。次に同じ本を開いたら、スコーンのいい香りと至福の時間が一緒によみがえりそうだ。

〈ミルクスコーン〉396円(イートイン)は、ケニア紅茶と相性がぴったり


<THE YARD>
帯広市西8条南10丁目3-4
Tel:0155・22・5740
営:11時~18時
休:月曜、第3火曜




癒やしのひと時をテイクアウト
 階段を上って扉を開けると、ふわっと漂う甘い香り。カウンターに並ぶ焼き菓子を見たら誰もが心躍るはず。ここは街中のBARで木曜日のみ営業している「Le tempsdoux(ル・タン・ドゥ)」。今年1月末に開店した。

マフィン(各290円)やスコーン(240円~)など約20種類を販売。どれにしようか悩む時間も楽しいひととき


 店名はフランス語で「穏やかな時間」。あたたかく迎えてくれるスタッフとの会話、BGMのシャンソンが耳に心地良く、いるだけで和んでしまう。食材は十勝産にこだわり「感動的なおいしさより、ほっとするおいしさを」と心を込める。“癒やし”の詰まったお菓子を食べて、明日もまた頑張ろう!

〈MIXベリークリームチーズ〉290円。チーズの酸味とベリーの甘さのバランスが絶妙


<BAR POND ~Le temps doux~>
帯広市西1条南9丁目14 2F
営:11時~15時、木曜日のみ営業
Tel:0155・66・7557




ワインと楽しむぜいたく
 春の日差しに誘われて、今日はお気に入りのパン屋さんへ。パンはもちろんおいしいけれど、お目当ては限定数しか焼かないというカヌレだ。恐る恐る店内を見渡すと、「あった…!」。黒光りするそれを見つけ、思わずにんまり。

オーブンで1時間じっくり焼き上げたカヌレは、ラム酒の高貴な香りが大人の味。フランスのボルドー地区の伝統菓子で、ワインとの相性は言うまでもなく
撮影協力:ロゴスホーム L・mina


 十勝産小麦と道産素材、ラム酒をたっぷり使って焼き上げた一品は、紅茶ではなく、赤ワインと合わせるのがマイブーム。ゆったりと過ごす週末の夜をぜいたくに彩る、とびきりのごほうびアイテムなのだ。さぁ、1週間頑張った自分に乾杯!

店長の小林大悟さんが帯広のレストラン「ル・ボルドー」から受け継ぎアレンジを加えた〈カヌレ〉は1個210円


<はるこまベーカリー ~はなれ~>
音更町木野大通西13丁目1-11
Tel:0155・66・7034
営:10時~18時
休:火曜(祝日の場合は営業、翌日休み)




仕事のお供、デスクでこっそり
 仕事の合間、デスクでつまむ菓子は、小さな〝相棒?だ。気分をリフレッシュしたり、疲れた脳にエネルギーをチャージしたいとき。同僚にお裾分けをするとコミュニケーションの潤滑剤にもなる、頼れるヤツである。

お気に入りはビスケットの〈フレンドベーカリー〉や〈カントリーマアム〉。忙しい中でもひとさじの幸せを運んでくれる


 オフィスには「うるおい菓子BOX」という常備菓子があって、専用貯金箱に100円を入れると、BOXの中の好きな菓子をひとつ選べる。スナック菓子もいいけれど、手が伸びるのは甘いクッキー系。机の上でこっそり小袋を開ける瞬間が、またいいのだ。

BOXには27個ほどの菓子が詰まり、すべて1個100円。帯広の谷保製菓の事業で、十勝は約400企業が設置して利用する


<谷保製菓>
帯広市西24条北1丁目2-2
Tel:0155・37・6600
営:8時30分~17時30分
休:土・日曜


※フリーマガジン「Chai」2021年5月号より。
※写真/辻博希。写真の無断転用は禁じます。

ココロ焦がれる十勝の焼き菓子

 生クリームいっぱいのケーキもいいけれど、ついもう1個と手が伸びてしまう焼き菓子は、身近で心憎いスイーツ。ブレイクタイムのお供としてはもちろん、日持ちするので、遠くで暮らす大切な人への贈り物にもぴったり。お礼や感謝といったさまざまな気持ちを運んでくれるから、ますます好きになる。  サクッとしたクッキーやしっとりとしたフィナンシェ、艶めくカヌレまで。心を込めて作られ、誰かの心をいつも満たしてくれる、そんな十勝の焼き菓子にゾッコンです。

ココロ焦がれる十勝の焼き菓子(5)「わが町ベイク」

ココロ焦がれる十勝の焼き菓子(4)「帯広っ子の定番クッキーシァンルル」

ココロ焦がれる十勝の焼き菓子(3)「がんばるジブンにHAPPY BAKE」

ココロ焦がれる十勝の焼き菓子(2)「焼き菓子から、気持ちを伝えるお手伝い」

ココロ焦がれる十勝の焼き菓子(1)「大切なひとに、大切なときに、心を込めて」