まちの食堂(2)「個性派食堂をゆく(2)~ローマの泉大衆食堂」
ひとっ風呂浴びた後に食堂でおなかを満たすという〝昭和の王道コース〞を満喫できるのがローマの泉大衆食堂。温泉銭湯「ローマの福の湯」とサウナ・家族風呂の「ローマの泉」に併設しており、昭和50年代開業した当時の面影を残している。
店主の佐藤ハルさんは77歳。今でこそ名物女将のハルさんだが、「ずっと専業主婦で、ここで働き始めたのは40歳の頃。最初は風呂掃除の担当だった」という。食堂へ異動後は料理に没頭。50代で調理師免許を取得した努力の人でもある。
丼物、麺類、カレーなど20種類以上のメニューが並び、お薦めは昔ながらの〈醤油ラーメン〉。トンコツや野菜などを6時間ほど煮込んで作るスープは、手作りの優しい味が楽しめる。そして人情味あふれる店の雰囲気も、大切な隠し味として欠かせない。
<ローマの泉大衆食堂>
帯広市東9条南12丁目4-2(ローマの福の湯内)
Tel:0155・25・5201
営:11時~22時
休:第2水曜
※フリーマガジン「Chai」2020年10月号より。
写真/辻 博希
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まちの食堂
おふくろの味を求めて、変わらぬ笑顔で迎えてくれる店主に会いに―。食堂に行くと、何気ない幸せがあふれていて、なぜかホッとする。今回は、老舗から庁舎内の食堂まで、まちの食堂を一挙ご紹介。食欲の秋は、食堂巡りでお腹も心も満たされて。