十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

おさんぽ日和。(2)「とてっぽ通り」

「せせらぎの小径」の噴水周辺はカメラ持参で散策するのも楽しい。水路や草木を交え、夏らしい1枚が撮れる

十勝鉄道の跡地を歩く
 物資輸送や人々の足として親しまれていた十勝鉄道(1924~77)、通称「トテツ」(後の愛称「トテッポ」)。その跡地に造成した公園道路「とてっぽ通」は、表情豊かだ。鉄道の功績を残そうと、82年から帯広市が自転車・歩行者専用道として整備。西6南17~31の延長1870mに及び、5つのゾーンに分かれる。

 「せせらぎの小径」(西7南24~26)を歩いた。南26を起点に北に続く水路があり、カーテンのような噴水は格好の〝納涼スポット〞。子どもが水遊びし、高校生も自転車でひと休みする幸せな空気感が、またいい。

 足を延ばして「思い出の小径」(西6南20~23)へ。十勝鉄道を走った蒸気機関車・客車が常設されている。26年製の客車「コハ23号」と20年製の「機関車4号」で、十勝鉄道から寄贈を受けて90 年から展示。市の指定文化財となっている。当時、車窓からどんな景色が見えていただろう。思いはせ歩くのも、趣深い。

機関車から汽笛が聞こえそう。かつては帯広と川西地区・芽室町農村部とを鉄路で結び、ビートや玉砂利も運んでいた

自転車・歩行者で分かれる道路

見頃を迎えた藤棚(西6南19)。スモモやツツジなど季節ごと9種の植栽を楽しめる


鉄道由来のスイーツ
 十勝鉄道にちなんだ〈トテッポサブレ〉を散策のお供に。「とてっぽ通」沿いの「十勝トテッポ工房」(帯広市西6南17)で手に入る。発酵バター使用(1箱12枚入り)648円、ショコラ&ベリー(同)756円。


帯広市西6条南17~31丁目
問:帯広市 都市建設部管理課(Tel:0155・65・4177)


※フリーマガジン「Chai」2018年7月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。