2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

あの味をおうちで(2)「欧風キッチンパテの『ハンバーグステーキ』」

教えてもらったハンバーグは、店で人気の〈チーズハンバーグステーキ〉(ライス、スープ付き)と同じように盛りつけて華やかに

 十勝の粗びき肉を使った滋味深いハンバーグは、パテの看板商品だ。代表の長内秀雄さんは、フランス料理の名店「マダム・トキ」「カーエム」(共に東京)などでフレンチについて学んだシェフ。2006年に故郷・帯広で構えた店では、フランス料理をベースに十勝の素材と結びつけた欧風家庭料理を提供している。

 ハンバーグをメニューの中心に据えたのは、親しみがある家庭料理だからこそ、そのおいしさを追求して伝えたかったから。長内さんいわく「たかがハンバーグ、されどハンバーグ」。アレンジが自在な分、肉の混ぜ方や焼き方など一つ一つの工程と丁寧に向き合う。

 店では、デミグラスソースで仕上げた煮込みやハンバーグステーキが人気。作り方の基本を身に付けたら、舌で答え合わせすべくパテに足を運ぼう。ハンバーグの奥深さに気付き、常連になること請け合いだ。

【材料】(4人分)
■ハンバーグ
◆合いびき肉…500g ※牛肉が6~7割だとよりおいしい
◆塩…小さじ1
◆コショウ…少々
◆タマネギ…小1個
◆パン粉…カップ1弱
◆ 牛乳…80㏄
◆卵…1個
◆ナツメグ…少々
◆サラダ油…大さじ1

■ソース
◆ケチャップ、ウスターソース…各適量
※それぞれ同じ分量で用意
◆ワインビネガー(好みで)…適量

<事前準備>
◆パン粉は牛乳に浸しておく。
◆タマネギはみじん切りにして薄茶色になるまで炒め、冷やす。

【作り方】
(1)ハンバーグを作る。合いびき肉と塩をボウルの中で混ぜる。(point1)。
(2)サラダ油以外の残りの材料をすべて加え、まとまって粘りが出るまでよく練る。
(3)手にサラダ油を塗り、空気を抜くようにして両手でハンバーグを丸形や俵形に成形する。サラダ油が肉の表面を覆うため、焼いたときに割れにくくなる(point2)。火が通りやすいように中央は少しへこませる。
(4)フライパンを熱して、強めの中火で(3)を焼く。約2分ほど焼いて焼き色をつけてひっくり返したら、大さじ2程度の水(ワインも可)を加えてふたをし、弱火にして5分蒸し焼きにする。さらに火を止めて5分蒸らすのがふっくら仕上げるこつ(point3)。
(5)竹串を刺して透明な汁が出れば、焼き上がりのサイン。
(6)ソースを作る。ハンバーグを取り出し、フライパンに残ったあくなどを取り除く。ケチャップとウスターソース、ワインビネガー少々を加えて温める。ブイヨンや缶詰のデミグラスソースを少し加えるとさらに本格的に。

point1
塩を入れて先に練ることで肉のタンパク質が溶け出て絡み合い、粘りがよく出る。材料やボウルは「冷えた状態」で!

point2

point3

「たねが余ったらトマトなどの夏野菜をくり抜いて詰め、チーズやパン粉、ニンニク、パセリのみじん切りを振りかけてオーブン焼きにしてもおいしいですよ」と、欧風キッチンパテの代表・長内秀雄さん


【コレがおすすめ!】和牛の脂
肉を練るときにスーパーなどで手に入る和牛の脂を少量加えてみて。2ランクはおいしさがアップするそう。


欧風キッチンパテ
帯広市西21条南2丁目32-5
Tel:0155・35・1156
営:11時30分~15時、
17時30分~21時30分
(LO各30分前)
休:月曜

※フリーマガジン「Chai」2020年7月号より。
※撮影/辰巳勲。写真の無断転用は禁じます。

あの味をおうちで

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