2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

読むたのしみ(4)「十勝で見つけた、新しい本屋のカタチ(4)~馬酔本(うま、ほんによう)」

無人古書店は道内でも珍しい。1冊200~600円で、学生も気軽に本に親しめる

珍しい無人の古書店、帯広に
 帯広市内の住宅街にひっそりとたたずむ無人古書店。個人塾を経営する平野雄士さんが昨年8月、同じ建物の1階で開業した。

小説や旅行記、中・高校生向けの本など幅広い


 札幌の大学時代は古本屋の世話になり、塾と両立できる店は長年の夢だった。店内は私物や買い取った約900冊が並び、文庫や新書、選書の他、子どもや学生向けの参考書もそろうのが平野さんらしい。会計は店の隅にあるカプセル入り玩具「ガチャガチャ」で紙袋を購入し、本を入れて持ち帰るシステムで、静かな空間で味わうワクワク感がいい。

カプセルに入った紙袋は、塾生お手製の消しゴムハンコで押した馬の絵柄付き


 「店づくりはこれから。目標は2,000冊かな」と平野さん。買い取りもしているので、気になる人はSNSで連絡を。

「店名は十勝の馬文化にちなんでいます」と話す平野さん


<馬酔本(うま、ほんによう)>
帯広市西2条南19丁目11
営、休:共に不定
twitter:@uma_hon_ni_you
(買い取りはダイレクトメッセージで問い合わせ)

※フリーマガジン「Chai」2020年11月号より。
※撮影/辻 博希
※写真の無断転用は禁じます。