2024年3月号

特集/トカチで推し活!

パン愛で、パンパン(11)「満寿屋 『十勝をパン王国に』」

いつものパンでも、切る、温めるなどの一工夫で食べ方が無限に広がる。大きなパンをみんなでちぎったり、焚火で炙(あぶ)ったり自由に楽しもう

 創業1950年の同社が、すべてのパンを十勝産小麦100%使用に切り替えてから今年で10年。「2030年、十勝がパン王国になる」を目標に掲げてまい進する杉山雅則社長に話を聞いた。

麦音のテラスで「パンは日常品であり嗜好(しこう)品。毎日食べ、もはや体の一部がパンでできている」と笑う杉山社長


◆パン屋が集まる地域に
 35年前、「どこの小麦を使用しているか」と問われたのを発端に、十勝産小麦使用への舵を切った。小麦の安定的な栽培など、道のりは簡単ではなかった。もちもちしたでんぷん質が多い十勝の小麦と十勝の良質な軟水を使い、気合と情熱たっぷりに試行錯誤してレシピを開発。こうしてできたのが、自慢のしっとりとしたくちどけの良いパンだ。

 一方で、小麦が十勝の特産品だと全国的には知られていない。管内で消費されるパンの多くは外国産小麦のパンだ。当社だけでなく、十勝産小麦を使うパン屋がもっと増えてほしい。観光客も「十勝でパンを買いたい」と思うほど、パン屋が集まるエリアになればと思う。

◆選ぶ楽しみ味わって
 満寿屋の7店舗は多種多様なパンを提供するため、店舗ごとに個性を変えた。また、今秋から「ますやのバス」を始動する。商品を積んだバスの中で、パンを選ぶワクワクを味わって購入してほしい。

 社内では新たに「パン王国準備室」も新設。地域にパン文化を浸透させるよう、さらに発信していく。

◆満寿屋を支える人たち
 ボヌール工場と木野工場で、店舗に並ぶ前のパンの前調理や生地の開発を担う細野亨マネージャーは、「いつもと同じ、が通じないのがパン作り」と話す。

 それは、農作物である小麦は生育状況で品質が変わるから。おいしく製造できるようレシピの微調整は欠かせない。品質を見極めることで安定的に高品質なパンの製造を実現している。

 さらに、「いかに作りやすいかも重要」と細野さん。ボヌール工場では1日に7000個のパンを製造。製造する人々の働き方も常に考えているのだ。

細野マネージャーは、開発では食感と香りの組み合わせを重視。十勝の食材を使いながら自由に、無限の組み合わせに挑戦している


<近くのますやさん>

<本店>
帯広市西1条南10丁目2
Tel:0155・23・4659

<ボヌールマスヤ>
帯広市西17条南3丁目25
Tel:0155・33・4659

<音更店>
音更町木野大通西17-1-4 ダイイチオーケー店内
Tel:0155・30・4659

<トラントラン>
帯広市西3条南12丁目9 帯広駅西口エスタ帯広西館
Tel:0155・26・3296

<めむろ窯>
芽室町東めむろ3条南1-1-1 めむろファーマーズマーケット西隣
Tel:0155・62・6966

<麦音>
帯広市稲田町南8線西16-43
Tel:0155・67・4659

<みちます>
音更町なつぞら2番地 道の駅おとふけ
Tel:0155・67・4630

今秋から運行する「ますやのバス」

創業当時の満寿屋本店


※各店舗の営業時間、定休日はホームページから。

※フリーマガジン「Chai」2022年10月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。