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2021年10月号

特集/やっぱりたまご

十勝のビールに乾杯(11)「小さな農園から始まる大きな夢 十勝産ホップの可能性は無限大!」

例年の収穫時期は7月後半。ホップには、睡眠促進や女性特有の不調を和らげるなどの作用があるという

 廣田夫妻が作る無農薬のホップは、十勝産ビールの鍵を握る存在。ホップ栽培の歩みや、ビールづくりへの思いについて伺った。

 ビールに欠かせないホップだが、大手企業と提携して栽培する農家がほとんどで、個人で手掛けているケースはごくわずか。それでも芽室町・廣田農園の廣田一公さんと由美さんはホップを作り続ける。なぜなら一公さんいわく、「ビールにはロマンがあるから」だ。

 2016年に新規就農し、50アールの畑で無農薬の野菜を育てる廣田夫妻。「オリジナルのビールを造りたい」と、就農した翌年からホップの栽培に挑戦した。今はアロマホップの「カスケード」をはじめ、5種類を10株ほど育てている。

 約10年前、ドイツ旅行でクラフトビールを飲み歩いた時の経験が、2人の夢の原点。ドイツの小さな町・バンベルクで出合った、個性豊かなクラフトビールに一瞬で魅了された。「家族経営の小さなパブでもビールを醸造しているんです。近所の人がふらっと立ち寄る自由な雰囲気も心地よくて」と、由美さんは振り返る。

 2019年の8月には収穫したホップの一部を十河文英さんに委託してビール造りが実現。さらに同年11月、「芽室産カスケードホップビールを芽室町で楽しむとき2019」を開催し、町民にビールがお披露目された。

 思い描いた夢が少しずつ形になり、「ビールには、人を団結させるパワーがあるのかも」と、笑顔を見せる廣田夫妻。ビールが取り持つ縁は、2人に新しい可能性を運んでいる。

2018年8月のホップ畑の様子。ツルは10m以上伸びるため、大がかりな設備が必要

2人のお勧めが、ビールに生のホップを加える“追いホップ”。爽やかな風味が広がる

ビールが大好きな廣田さん夫婦。看板犬のホップも大切な家族の一員

2019年には芽室町の菓子店・まさおかと「ホップクッキー」をコラボ(現在は販売終了)


<Information>
廣田農園
芽室町東芽室南2線27-1
Tel:0155・29・2819
営:11時~17時 休:火・金曜
※ホップの実は廣田農園で販売される。販売時期はフェイスブックでチェックを


※フリーマガジン「Chai」2021年7月号より。
※写真の無断転用は禁じます。

十勝のビールに乾杯

 ビールのおいしい季節がやってきた。この夏は、十勝らしいビールをぜひお気に入りに加えてみよう。十勝では今、地域の特色を映したさまざまなビールが生まれている。ジャガイモやソバを使ったクラフトビールに、地元の畑で育てた小麦や大麦を原料にした生ビール。おいしさに加え、そこにはビールを通じてわが町を盛り上げたいという、地元愛が満ちている。今回はそんな造り手の思いと一緒に、ラインアップをご紹介。さぁ十勝晴れのもと、十勝のビールに乾杯しよう!

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