十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2025年1月号

特集/今食べたい 冬の鍋

子どもの幸福祈る儀式 マダガスカル共和国 ハシナさん~JICAと学ぶ!世界の子育て(23)

マダガスカル共和国 ラララソン ウーペー アンジアミアンジスア ハシナ ミアリスア(Ms.RALALASON EP ANDRIAMIANDRISOA Hasina Miharisoa)さん 
Q マダガスカルの子育ては? 

 民族や社会基盤によってさまざまな儀式があります。一般的なのは初めての散髪ですが、家族の誰に切ってもらうかが重要です。それは切った人の性格や振る舞いが子どもに影響すると信じられているからです。

 幼い男児の特別な儀式には割礼があります。これは文化的なもので、伝統的に技術を持った人にお願いすることもできますが、最近では病院で行う人がほとんどです。

 その他に、年長者が子どもに水をかけて健康や繁栄、幸福を祈る儀式もあります。これは試験や結婚など人生において大事なイベント前にやることが多く、私も来日前に祖母が成功を祈りやってくれました。


Q 子育ての苦労は?
 母乳育児をやめるまで試行錯誤しました。出張のタイミングで試みたときは帰宅後にあげてしまい、息子が病気になったとき、安心感を与えるために再び授乳したことも。息子にはやめると説明し、理解してもらいました。最後は1週間ほど仕事で家を離れることがあり、そのときにやっと卒乳できました。でも授乳は心に残る貴重な時間で、今でも懐かしく思います。息子と絆を深める時間になりました。



 ◇ ◇ ◇

 JICA研修員や留学生が母国の子育ての慣習や文化などを紹介する。

<JICA北海道(帯広)>
 独立行政法人国際協力機構(JICA)の道東地域の拠点。地域と連携して「開発途上国の課題解決」と「道東地域の国際化・活性化」への貢献を目指している。