十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2025年1月号

特集/今食べたい 冬の鍋

走るって楽しい!(5)「もっと上を目指すために!経験者のトレーニング」

石橋美穂さん
足寄町出身。白樺学園高校女子駅伝部監督兼男子駅伝部コーチ。元ホクレン陸上競技部キャプテン。旧姓は清水

 目標のタイムを達成するためのノウハウ。ハーフマラソン1時間45分切り目指してアドバイスをもらうべく、白樺学園高校駅伝部監督の石橋美穂さんにお話を聞きました。

 ハーフマラソンで1時間45分を切るためには、1km5分を切るペースで走る必要がある。そのため練習では、週に3~4回、ゆったりとしたペースで走るジョギングで長距離を走れる脚力作りを。週に1~2回のスピードを入れた練習で、レースペースに慣れるなど、メリハリをつけた練習を心がけて。

 また、ランニングは下半身強化に目を向けがちになるが、上半身の使い方のほうが重要。中でも肩甲骨をしっかり使えると、長い距離を疲れず効率よく走れる。肩甲骨を上下に動かすストレッチや、ストレッチポールでほぐすなど日頃からケアも大切にしたい。

POINT 01
ランニング三つの役割
(1)スタミナ強化

 マラソンを制するにはジョギングが肝心。ハーフマラソンに挑戦するなら、最低でも月間120km~150kmを目安に走るとよい。余力があれば200㎞程度走れるとなおよい。月に1~2回、フルマラソンなら30km(2時間以上)、ハーフなら15km(90分~2時間)走るなどレース後半でもばてない脚力作りを。

(2)スピード強化
 スピードを磨くなら徐々にペースを上げる「ビルドアップ走」、疾走緩走を交互に行う「インターバル走」などがお勧め。
〈練習例(1)〉
 レースペースの1km/5分(100m換算すると約30秒)より少し速い100m26秒~28秒のペースで400mを5本~10本走る。2セット繰り返す。
〈練習例(2)〉
 10km程度の距離走の後に、400mまたは200m5本を2セット。長距離と短距離を組み合わせる。

(3)リカバリー(回復)
 練習の疲労を抜いたり、リフレッシュが目的のジョギング。完全休養でもよいが、あえて軽く体を動かすことで血行が促進されることも。きつ過ぎずリラックスできるスピードで。

POINT 02
「早歩き」「坂道・階段ダッシュ」も効果的な練習

 現役時代は、30km登山や、5時間ひたすら歩くなどの練習も。早歩きのペースで歩き基本的な脚力や、持久力を高める。ランニング時には意識が薄れがちになるフォームも、この時にしっかり確認を。脚力強化のために坂道ダッシュや階段トレーニングなども有効。



自宅でできる体幹トレーニング
 体幹トレーニングは、フォームの安定やケガ防止につながる重要な運動。練習前の準備体操とプラスして体幹を意識した動作を取り入れよう。

01 基本動作:腹圧
 仰向けに寝た状態でひざを立てる。息を深く吸った後、肺の中を空っぽにする意識で息を吐き切る。腹の腰骨の内側を触りながら、腹の筋肉が動いているか確認しながら行う。腹圧を高めると体幹が安定しやすくなる。


02 上半身の引き締め
 仰向けに寝た状態で、タオルを持ち、万歳の姿勢をとる。上半身を起こし、曲げた足に通して戻す。目標は連続10回。

                   ▼ ▼ ▼

足を地面に付けないように!


03 柔軟性・バランス感覚UP
 両腕を開いて前かがみになり、Tのポーズを作る。軸足がぶれないように30秒~1分キープする。

手と足は水平に!


04 下腹、脇腹の筋肉強化
 腰幅程度に足を開く。右ひざと左ひじをクロスさせながらくっつける。反対も同様に行う。各10回が目安。軸足が曲がらないように気をつける。

呼吸に合わせてリズムよく!


前向きになるモチベーションを保つコツ
 現役時代は「目標タイムを切りたい。優勝したい」とプレッシャーを感じることが多くありました。そんな時は、「終わったらやることリスト」を作成。練習やレースが終わったら食べたいもの、やりたいことを書き出し、モチベーションを高めていました。また、かわいいウエア、ランニングシューズなど気分が上がるものを身につけるのも効果的ですよ。


一緒に走ってみませんか?
2024年フードバレーとかちマラソンエントリー締切迫る!

2024年10月27日(日)
8時30分スタート~種目により異なる
〈コース〉
ハーフマラソン、5km、2.5km、車いす
〈エントリー期日〉
9月9日(月)まで
〈エントリー方法〉
(1) 振込取扱票
(2)インターネット
詳しくはHPをチェック!

【問い合わせ】
2024フードバレーとかちマラソン大会
実行委員会事務局
帯広市西5条南7丁目1
(帯広市教育委員会 生涯学習部 スポーツ室スポーツ課内)
Tel:0155・65・4210(平日9時~17時)
fvmarathon@city.obihiro.hokkaido.jp

※フリーマガジン「Chai」2024年9月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。