北海道の山を切り撮る

名物のドラム缶は確認できず 楽古岳(1471m)

2019年7月12日

  • 日高山脈で登山道を使って登れる希少な山
  • コイボクシュメナシュンベツ川の遡行は初級者向けの楽しめる沢
  • 2016年の水害で函、釜は消滅。下流部の魅力は減ってしまった
  • 初夏はダニに注意

 本格的な山ドローン企画の第1弾となった。メンバーは山仲間もっちーと私を含めたデジタルメディア局3人の計4人。私ともっちーはコイボクシュメナシュンベツ川を遡行し、頂上を目指し、デジメ局の青山山岳部顧問、和島輸送部長は登山道を進むことになった。

 コイボクシュメナシュンベツ川は、初級沢登りの代表格だ。遡行距離が短く、下山は登山道を使えるのでおすすめ。2016年の台風10号水害により、この沢も渓相が大きく変わり、下部の函や釜が土砂で埋まってしまったのが、とても残念。780メートルの屈曲点からは、今まで通りのナメ滝が続いている。最終二股は右を進むのが正解だが、左に進んでしまい十勝側登山道の北側の稜線に上がった。右側に進むとさび付いたドラム缶が放置されており、正規のルートの目印にできる。ハイマツが低いので間違えてもさほど問題はない。

 私が頂上に立った時、ちょうど登山道組も到着した。十勝側は雲海が埋め尽くし、展望は最高。早速ドローンを取り出して空中散歩を楽しんだ。上空からピークを見ると鋭角な山容がはっきりと分かる。十勝平野から望む楽古岳と同様、南日高の盟主としての風格があった。

 下りはみんなで登山道を下るが、笹薮にダニが多数生息しており、身体中に取り付かれた。 もっちーが20匹、私も10匹以上と地獄のような登山道である。初夏は特に注意が必要で、下山すると同時に咬まれていないか調べる必要がある。