北海道の山を切り撮る

水害で広大な河原出現 十勝幌尻岳(1846m)

  • 戸蔦別川の林道は整備が進んでいる。2019年10月現在、十勝幌尻岳の分岐まで通行できる。
  • オピリネップ林道は始点から崩壊している。路面洗掘+路肩の崩壊で廃道化。歩行は可能。
  • オピリネップ川は土石流跡で一面荒れた河原に。水量が少なければ、登山靴だけで徒渉できる。今回は足袋を持参。
  • 河原が広がっているため、沢詰めで頂上を目指すのも良いかもしれない。

2019年10月20日

  • 07:00 車止め
  • 08:45 尾根取り付き
  • 10:45 頂上
  • 11:45 同発
  • 14:20 車止め

 雪を避けるために、日高山脈にターゲットを絞り登山計画を練る。北海道の山は9月末には表大雪で冠雪し、次第に北大雪、知床などに広がっていく。日高山脈は比較的、雪が付くのが遅く、まだ秋山を楽しめる。

 2016年の大雨災害で傷んだ戸蔦別林道は次第に復旧が進んでいる。19年10月現在、オピリネップ林道分岐まで通行可能になっている。林道を進むと、水没した木々の中を新しい林道が整備されていた。「せっかく直したのだから、これ以上水害は困るな」と思いつつ、先に進む。本流の林道はオピリネップ川の合流点で行き止まり。

 オピリネップ林道は廃道化しているが、徒歩での通行は可能(2km)。旧登山口からはゴーロを進むこと約50分で尾根取り付き。うっそうとした笹をかき分けて登る。取り付き部はあと数年で道がなくなりそうだ。平凡な登りの中で目を引いたのがヒツジタケ?のようなキノコ。とても食べられそうにはないが、白くふっくらとした様子がほほえましく感じる。

 稜線につくと右に日高山脈の主稜線、左に十勝平野が一望できた。北の幌尻岳から南はペテガリ岳まで展望が利く山はかちホロだけだろう。少々風はあるが、頂上でドローンを飛ばす。十勝幌尻岳は下界からみるとどっしりと大きな山に見えるが、頂上まで登ってしまうと見栄えがしない。上空から見ると公園の築山のようにも見える。やはり「展望台」として最適な山だろう。あえて泊まってご来光を見るのもおすすめだ。