【シニア】音を紡ぐ左手(6)「退院しても前途多難」
2002年3月初めに退院した。2カ月ぶりに自宅での生活に戻り、早速座ったのはピアノの前。でも、まひした右手は自由に動かない。自分の意思とは関係のない勝手な動きをしてしまうのである。驚くべき早さで順調に回復していると言っても、それは病院での話。現実は厳しかった。
見舞いに来る人たちも、もうピアニストとしては終わりだと誰もが思っていた。功成り名を遂げたのだから、奥さんと一緒に世界中を旅行して
見舞いに来る人たちも、もうピアニストとしては終わりだと誰もが思っていた。功成り名を遂げたのだから、奥さんと一緒に世界中を旅行して
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