2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

ととのえる、春(8)「心を整える」

心を整える、実践したい日々の習慣
 心を整えると、穏やかな気持ちで物事に取り組める。しかし、実際にはイライラしたり落ち込んだりどうしたらよいか悩むことも多いのでは?心の専門家に日常生活で取り入れられる心の整え方を聞きました。

自分の感情に寄り添う大切さ
 「心を整える」とは「心のトレーニング」をすること。マイナスの感情は誰にでも湧き起こります。何にイライラしているのか、自分の感じたことを書き出すなど、日ごろから自分の気持ちに目を向けて。

 また、人に頼ることも意識しましょう。誰かに話したり甘えたりと、頼れる人がいるだけで心の余裕も変わります。日頃からの信頼関係を構築することも大切な要素の一つです。

 目先のことで心に余裕がない場合は、自然の中に行く、カフェに行ってのんびりするなど場所を変えて、非日常を過ごす時間を作りましょう。深呼吸をすると心にスペースができます。事象を別角度から見てみる柔軟性を大切にしてみて。

[NVC(非暴力コミュニケーション)のすすめ]
 NVCは「自分の内面で何が息づいているか」に意識を向けることで、自分の生き方を問い直す方法。感情のコントロールなどに役に立ちます。「(1)観察」「(2)感情」「(3)ニーズ」「(4)リクエスト」の4工程に分けて行います。

 紙に書き出したり、誰かに話したり自分の方法を見つけて実践しよう。

(1)観察 「今、何を感じているか?」など自分の内側を観察する

(2)感情 今、どんな感情が動いているのかを見つけ、寄り添う

(3)ニーズ 自分が大切にしたかったことなど、望みを見つける

(4)リクエスト 自分の要求を見つけ出し提案する

<教えてくれた人>
Ineite(イネイト)代表 ライフパーソナルコーチ 道見里美さん




「心」と「生活」の密接な関係
 日々の暮らしは仕事や家事など、やらなくてはいけないことがたくさん。そのため、心に余裕が無くなる場面が多く、いつの間にか「疲労」「不眠」「食欲不振」など体に負の影響が及んでいることも。

 心と体を整えるためには、規則正しい生活が大切です。バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動で生活リズムを整えましょう。朝日を浴びて体内時計をリセットする、趣味の時間を過ごすなど、自分をご機嫌な状態にすることが、心身の安定に繋がります。

 また、日常的に「笑い」を生活に取り入れると、笑顔によって自律神経のバランスが整うなどの効果も期待できます。声に出して笑うことを心掛けましょう。

[積極的休養で心の元気をアップ]
 心を整えるには、テレビの前でゴロゴロするなどの「消極的休養」だけでは不十分です。心と身体を休ませながら、同時に明日への英気を養うような「積極的休養」を取り入れよう。

・スポーツ
 観戦するもよし、動いて汗を流すのもよし。熱く燃えましょう
・散歩
 目的地を決めず気の向くままに、風景や自然を楽しもう
・鑑賞
 良い映画や演劇、名画などにふれて感性を磨こう

[カッとなりそうな時は一拍置こう!]
 不安や悩みがある時こそ、別の見方があると考えよう。違う角度から物事を見ると局面が変わって見え、気持ちが楽になることも。

・ゆっくり深呼吸
・心の中で歌を口ずさむ
・その場を離れてクールダウン
・数字を1から10まで数える

<教えてくれた人>
臨床心理士 横山真澄さん


※フリーマガジン「Chai」2023年3月号より。
※写真の無断転用は禁じます。