勝毎電子版ジャーナル

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ロバと歩く筆者

「食うこと、休むこと」ロバのシンプルな生き方に共感 続・旅の窓から(5)

高田 晃太郎

旅人

 私の新たな相棒であるピスタは、食いしん坊なロバだ。昼も夜も、暇さえあれば草を食っている。奥の歯で、臼のように、ゴリゴリと草をすり潰す。良い音を立てて食うなあ、と思う。歩くことよりも、食うことを優先する姿は、時に腹立たしくもあるが、ピスタは一向に気にしない。「道草を食いながら、ゆっくり行こうじゃないか」。そうピスタから言われている気がした。

 私は、最初のロバを無理やり歩かせ、死...