十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

てくてく名店さんぽ(19)「ナルセ養蜂場」

道内産を中心にアカシアやシナ、クローバー、リンゴなど国産蜂蜜のほか、ローヤルゼリーやプロポリスなども販売。「自然とミツバチからの“贈り物”をどうぞ」と話す夫妻

蜂蜜は豊かな森からの贈りもの
 「一口で『蜂蜜』と言っても花の種類によって味や香り、色が違い、奥が深い。ぜひおいしい自然の恵みを日常生活に取り入れてほしい」。蜂蜜販売の「ナルセ養蜂場」(成瀬光昭代表)の3代目、成瀬一軌さん、潤姫(ゆに)さん夫妻は熱っぽく語る。

 創業者である一軌さんの祖父・浩さんは、「自然の中で生活をしたい」と養蜂を始め、鹿児島を拠点に、岐阜や青森などで蜜を集めながら北上し、夏の4カ月間を、幕別町札内で過ごした。1968(昭和43年)にミツバチとの旅をやめ、現在の幕別町札内に定住。知り合いの養蜂家から蜂蜜を仕入れ、販売業に専念した。光昭代表の長男、一軌さんは岐阜県の養蜂家で5年間修業し、7年前に幕別に戻って後継者となった。

 「蜂蜜の殺菌作用はよく知られており、豊かな森の資源から生まれる北海道産の蜂蜜は、おいしいだけではなく、ヘルシーで、食べ方もいろいろ楽しめます」と夫妻。「店内で試食してお好きなものをぜひ」と笑顔で呼び掛ける。

養蜂をしていたころの先代・浩さん。花の開花時期に合わせて九州から北海道までを列車で移動しながら蜂蜜を採取していた

新商品の〈ドライイチゴの蜂蜜漬け〉1,750円や〈蜂みつれもん〉1,458円など、独自で開発した蜂蜜商品も人気だ


<ナルセ養蜂場>
幕別町札内新北町40-1
Tel:0155・56・2302
営:9時~18時
休:水曜


てくてく名店さんぽ
帯広や十勝の町の名店を紹介する、Chaiの連載です。

※フリーマガジン「Chai」2021年4月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。