居心地のいい部屋(2)「カフェみたいな部屋を作りたい。アカオに学ぶ、インテリアのこつ」
すてきなカフェを訪れると、「こんな部屋に住みたい」と夢見てしまう。〝カフェのような空間〞を作るには、どんなこつがあるのだろう。
アドバイスをくれたのは、池田町のカフェ&ライフ アカオの赤松好子さん。赤松さんは古い喫茶店だった建物を自ら改築し、同店を開いた。DIY(日曜大工)の知識は無かったものの、約半年でリフォームを完成させたというから驚かされる。
優しい明かりが差し込むアカオの店内には、ゆっくりした時間が流れる。理想のカフェを作るため、赤松さんが最初に行動したのは、雑誌やネットで好きな部屋の画像を集めること。「見ているうちにイメージが湧いてきます」。
次ページでは、自宅をカフェ風にするためのポイントを紹介。リフォームや模様替えの参考にどうぞ。
アカオができるまで
アカオの前は「ボナンザ」という喫茶店。入口正面に設置されていたカウンター(写真右)を撤去して、広いスペースを確保した(写真左)。大工や家族の手を借りながら壁や床は張り替えたが、使える物はできる限り利用。
(1)照明器具を変える
照明器具には、部屋を飾るオブジェとしての役割も。作家による個性豊かな品やアンティークなど、こだわりの照明があれば一気にカフェの雰囲気に近づく。傘を外し、電球が見えた状態で無造作につるすのもおすすめ(熱くなる場合があるのでご注意を)。
(2)さまざまなグリーンを飾る
植物がある空間は、心を和ませてくれる。鉢植えや季節の切り花はもちろん、手入れが楽なドライフラワーもぜひ活用しよう。自分でドライフラワーを作るなら、アジサイ、カスミソウ、ユーカリ、ミモザなどが手軽。つるしておくだけでかわいらしく完成する。
(3)家具の雰囲気を統一する
写真左はイギリスの学校で使っていたアンティークの机と椅子。隣にリーズナブルな家具を置いても、雰囲気が合っていれば統一感が出る。イメージ通りに自作するのも一案。アカオには既にあった家具の色や材質に合わせ、作った物もある(写真右)。
(4)本を並べる
洗練されたデザインの本は、そこにあるだけでポスターのように部屋を彩ってくれる。カフェ風の本棚を目指すなら、表紙が美しい写真集や絵本、レシピ本などがぴったり。外国の雑誌や新聞なども、カフェらしいアイテムとして活用できる。
(5)色にこだわる
壁や家具の色は、部屋作りの大事なポイント。新調しなくても、ペンキを塗ることで印象を変えられる。ホームセンターには、初心者でも扱いやすい塗料がそろうのでチェックを。写真の通り、アカオのドアも塗り替えてリフォームしている。
◆DIYビギナーにオススメの電動工具
赤松さん愛用の電動工具から、最初にそろえたいものをピックアップ!
(1)ローラー/ペンキの色ムラが出にくく、広範囲に塗れて便利。
(2)電動ドライバー/ねじ締め、穴開けなどに重宝。家具の組み立ても楽にできる。
(3)サンダー/ペンキ塗りの下処理に欠かせない、木の研磨作業に大活躍。
profile/赤松好子さん
池田町出身。札幌のカフェで経験を積んだ後、2015年に故郷でアカオを開店。町おこしに取り組む若手自営業者の団体「十勝いけだ屋」のメンバーの一人でもある
Cafe&Life akao(カフェ&ライフ アカオ)
池田町利別本町15-21
Tel:050・7555・8868
営:11時~ 20時(LO1時間前)※早く閉店する場合あり
休:火曜、第1月曜、不定休あり
※フリーマガジン「Chai」2020年5月号より。
※撮影/辰巳 勲。写真の無断転用は禁じます。
居心地のいい部屋
春からの新生活で疲れたときは、お気に入りの部屋で充電しよう。インテリアの色使いや明かりによる演出、気の利いた雑貨など、ちょっとしたポイントを押さえるだけで、あなたの部屋が心地いい空間に変わるはず。