2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

【シニア】音を紡ぐ左手(12)「さあ、これから」

 2002年1月に脳出血で倒れ、半身不随になってから21年。左手のピアニストとしてステージに復帰してからは19年がたち、86歳になった。こんなに長く生き、音楽と関わり続けられるとは思わなかった。

 70代には第二の青春期と思うほど夢があり、素晴らしい音楽との出合いがあった。国内外の作曲家たちはそれぞれが充実し多彩な作品を生み出してくれ、数多くの演奏家や聴衆との交流にも恵まれた。また、左手の楽