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外出注意令


 28日夜は平均風速20メートル、瞬間で35メートルの強風が予想され、雪も伴いブリザードになる可能性があった。午後10時35分、第56次の三浦英樹越冬隊長から外出注意令が出された。私の寝泊りしている第二夏期隊員宿舎では速やかに点呼をして隊長報告した。注意令が出されたときは、基本的に屋内に待機する。建物間を移動する場合は隊長に許可を取った上で、到着時にも報告することになっている。場合によっては基地内に張り巡らされているロープをつたって移動し遭難を防ぐ。同宿舎は外にしかトイレがない。しかも、ポリタンクを使った簡易的なものだ。応急的に室内にトイレを設置。非常食も用意し籠城モードに入った。

 翌朝は風が強く雪もぱらついているが、視界は良好だった。同宿舎から2人一組以上で第57次本拠地の第一夏期隊員宿舎に移動。一人では行動できないので撮影もせず待機した。

 午後注意令が解除。数日前から南極大陸沿岸に調査に出かけた隊員がようやくヘリコプターで戻ってきた。

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