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「しらせ」女性乗組員

艦橋で任務に当たる新田さん

艦橋で任務に当たる新田さん


 今回の57次南極地域観測協力活動で、「しらせ」初めての女性乗組員8人が業務に当たっている。その一人、北海道出身(札幌市)の新田千秋(にったちあき、29)さんに話を聞いた。

 高校生のころから海に関わる仕事をしたいと思っていた。「しらせ」の資料を見て、海上自衛隊で南極に行けることを知った。
 海上自衛隊の教育隊にいた時の面接で、当時「しらせ」は女性乗組員がいないことが分かった。上司から「いずれ女性が乗れるようになるかもしれない。希望は出しておいた方が良い」と言われ、配置枠はないが、毎年の調書に「しらせ」乗船の希望を出し続けていた。
 
 初の女性乗組員として決まったのは2015年の6月。10年越しの乗船に「とてもうれしかった」と話す。女性自衛官の中でも「しらせ」を希望している人も多く、うらやましがられた。
 
 「しらせ」では艦橋立直員という任務だ。船の上部にある艦橋で操舵、見張りを行っている。「夜は氷山が見えない時が多い」と南極での大変さを話す。昭和基地にも4泊5日で滞在し、土木作業の支援を行った。最も南極を感じたのはヘリコプターで行った白瀬氷河。「知床でも流氷は見られるが、さすがに氷河はありません」とスケールの大きさに驚いた。
 
 「毎日が充実していた。来年は来られるか分からないので寂しい」。体を動かすことが趣味。帰国した後は、趣味のサイクリング旅やゆっくり温泉に入りたいと語る。


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