十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

レトロかわいい十勝(2)「たかはしまりんさんのイラストとともにめぐる十勝レトロさんぽ~歴史を感じるお店編/ビリヤードダイヤ、沖商店、河野園」

 十勝毎日新聞やChaiでおなじみのイラストレーター・たかはしまりんさん。「レトロ」をテーマにしたカレンダーも、人気です。そのモデルとなったスポットを訪れました。

初めて訪れても懐かしい 歴史を感じるお店編
知っているけれど、入ったことがないあのお店。長く続く店には愛される理由がありました。(2023年カレンダーより)


ビリヤードダイヤ
 1961(昭和36)年に開店した道内で一番古いビリヤード場。店主・菅原通彰さんが友人の父であることから、「長年お世話になっています」とまりんさんの思い入れは強い。「9ボール」はもちろん、ポケットが無い台で「四つ玉」「スリークッション」などの競技も可。基本的な遊び方を教わったり、道具のレンタルができたりと初心者にも優しい。

大正時代に発行された指南書「たまつき術」は、客からの寄贈品

ビリヤードにちなんだインテリアにも心和む

喫茶スペースの利用だけでも可。チューリップ形の照明がかわいい

壁際には常連の「マイキュー」が立てかけており、店の歴史を物語る。週に3回以上通うベテランのプレーヤーが多い


帯広市西6条南6丁目4-11
Tel:0155・23・9333
営:10時~23時(喫茶は10時~20時)
休:12月31日




沖商店
 野生動物の狩猟や駆除を目的にした銃の専門店として、1913(大正2)年に創業。今もハンターや競技者向けの銃を取り扱うが、地元っ子には花火屋としておなじみ。イベント時に打ち上げ花火の手配を請け負うほか、店頭には気軽に楽しめるおもちゃ花火を約350種類用意する。「1本10円台から購入でき、選ぶのが楽しい」とまりんさんもお気に入り。

平成初期からおもちゃ花火を扱う。人気のドラゴン花火をはじめ、日本製の線香花火といった珍しい品もある

狩猟にまつわる写真を展示。1955(昭和30)年の写真には先々代・沖益雄さん(右)の姿も

左から五代目代表の沖慶一郎さん、息子の誠太さん


帯広市大通南9丁目12
Tel:0155・24・3822
営:9時~18時
休:日曜、祝日




河野園本店
 「中心街にイトーヨーカドーがあったころ、角の甘栗屋から栗の香り、向かいの河野園からは茶の香りが漂い、”幸せ通り“でした」とまりんさん。1938(昭和13)年創業の河野園には、静岡や京都などから届く厳選した茶葉がそろう。贈答用はもちろん100gから購入できるのがうれしい。茶葉を使用したオリジナルのプリンやわらび餅なども人気。

摘み取って蒸した「荒茶」を焙煎して多様な味わいを提供。大きな茶つぼや約50年前の焙煎機などが現役で活躍する

左から国産の和紅茶を使用した〈私の推しプリン〉、ほうじ茶入りの〈ご褒美プリン〉各450円

「お茶やコーヒーのテイクアウトも利用を」とPRする三代目代表の柳澤秀一さん


帯広市西3条南8丁目19
Tel:0155・22・5252
営:10時~18時
休:不定

※フリーマガジン「Chai」2024年11月号より。
※撮影/平栗玲香、清田千裕。写真の無断転用は禁じます。