十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年5月号

特集/はさんでおいしいLet'sサンド!

へその緒を腰に巻き付け ジンバブエ シェルトンさん~JICAと学ぶ!世界の子育て(7)

ジンバブエ共和国 シェルトン・ムニャラジ・ノクワラさん
 私の国では出産3カ月前から妊婦は助産師と一緒に住んで、出産に備えて赤ちゃんの世話の仕方を習います。出産後の約1週間、またはへその緒が抜けるまで母親と赤ちゃんは隔離されて生活します。これは悪霊から赤ちゃんを守ることが目的です。へその緒が取れると、母親は特別な木から抽出した茶を飲み、特別な薬を母親と赤ちゃんのへそに塗ります。へその緒を赤ちゃんの腰に巻き付ける習慣があり、これは「丈夫に育つ」という言い伝えがあります。農村部では、父親が助産師にヤギなどの動物を贈って感謝を表す伝統があります。

出産を控えた妊婦と助産師


 私の国では子どもとのスキンシップをとても重要視します。公の場でもたくさん愛を伝えて褒め、日常的にハグやキスをするのが当たり前です。私は日本で2人の子どもを育てていますが、わが子をほかの子と比べず、個性を生かすことを大切にした子育てを目指しています。

出産を控えた妊婦と助産師




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 JICA研修員や留学生が母国の子育ての慣習や文化などを紹介する。

<JICA北海道(帯広)>
 独立行政法人国際協力機構(JICA)の道東地域の拠点。地域と連携して「開発途上国の課題解決」と「道東地域の国際化・活性化」への貢献を目指している。