【写真特集】最後の壁25キロ行進~自衛官候補生、泥だらけの90日間
北のまもりびと~元隊員が描く自衛官(写真特集5)
6月20日、候補生は25キロメートル行進に始まる最終訓練に臨んだ。炎天下の下、合わせて約20キログラムの武器と装具を身につけ、隊列を保ったまま25キロを踏破した。3カ月ともに汗を流した仲間を励まし合いながら歩く姿からは、入隊時のあどけなさからは想像できない、りりしい「自衛官」の顔が垣間見えた。
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午前7時40分

訓練前に幹部が、岐阜県の候補生が起こした銃撃事件に触れ、「武器を持たされている組織としての責任」を徹底した

行進前には水分補給。夏の訓練では熱中症が最大の敵だ

助教が候補生を集めて命令を下達する
午前8時 行進開始

行進開始。初夏の陽気が候補生たちを送り出す

「各人間隔5メートル」と声を掛け合い、隊列を整える

旗手を務める候補生が区隊長に並び部隊を先導。時速4キロメートルの基準となる

開始後すぐ、慣れない背嚢(バックパック)の重みと日差しの強さで息が上がる

「まだ2キロ?」ゴールが途方もなく遠く感じる

前から「休止3分前」の伝達がきた
午前8時45分 休止

休憩中も警戒は怠らない
午前9時

15分の休憩を挟むと表情はすっきり。序盤よりいくらか気持ちは楽になる
記者はいったん駐屯地を後にした。その間も候補生は歩き続ける-。
午後2時

残り約5キロ。しかし急な坂道が候補生の心を折る

後半は頭を守る約1キロの鉄帽が重く感じてくる

「頑張れ、もう少しだ」と助教が励ます

候補生が苦痛の表情を浮かべる中、助教(中央)は淡々と歩を進める

駐屯地の直線道はさらにつらい。炎天下の下、全身が汗びっしょり

「もうちょっと、頑張ろう」励まし合う声が聞こえる

足が重くなり、ペースメーカーの旗手が遠ざかっていく

「もう少し、もう少し」
午後2時30分 休止

最後の休止。「水が一番うまい」と叫ぶ声も

わずかな木陰で身を休める。休息時間は15分
午後2時45分 最終行程

「さあ行くぞ」「最後だ」まめができた足裏の痛みは最高潮に

苦痛に満ちた表情。「そんな顔しても進まないぞ」と教官からげきが飛ぶ

「そろそろゴール見えるぞ」互いを鼓舞して前に進む

終わりが近づくとやっと笑顔が戻ってきた

ゴール直前、達成感に満ちた表情でカメラに笑顔を向ける候補生

24人全員が歩ききった。「よく頑張った」と教官のねぎらいを受け表情は緩む
記事は全訓練修了後に掲載を予定しています。
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