十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年5月号

特集/はさんでおいしいLet'sサンド!

2024年、ラッキーで行こう(1)「十勝で活躍する女性たちに聞く運の整え方~ばんえい競馬今井千尋さん」

 ラッキーを運ぶ毎日のための心がけ。十勝で輝く女性9人に、開運のためのアイテムやルーティーンなどを聞きました。


ばんえい競馬騎手 今井千尋さん
人に支えられ急成長する、無邪気な馬ガール
 「試合前はいつも通り。意識すると緊張してパフォーマンスに影響する」という今井千尋さん。2023年11月、帯広市単独開催後最速の100勝を達成した今注目の女性騎手だ。「レースの日は、ペットの熱帯魚スネークヘッドにいつもより1つエサを多くあげる。『今日も行くぞ』と願掛けみたいな感じです」。

2022年12月10日のデビューから332日。帯広市単独開催後最速100勝を遂げた時のレース。馬はホクセイサクランボ


 敗戦したレースの後は3日以上引きずることも。「騎手試験も5回落ちた。落ちる度に二度と受験しないと落ち込んだが、周りの支えがあって今がある」。尊敬する先輩や家族からのアドバイスはモチベーションを保つ大切な要素だ。観客側のレーンだと客から、奥のレーンだと厩務(きゅうむ)員の姉から声援が聞こえる。時には厳しい声もあるが、そうした刺激が励みになるという。また「勝てたのは馬のおかげ。一緒に戦う相棒を信じている」とどこまでも謙虚な姿勢を忘れない。そんな素直な性格から人々に愛され、送られてくるファンレターも背中を押す。

 一方、休みの日はインドア派。「ペットの世話、ゲーム、睡眠のどれか。基本家から出ません」とそのギャップにも驚く。笑顔の奥に秘めたプロとしての情熱が、彼女を勝利へと導く。

<今井千尋さん>
新十津川町出身。父は元騎手で現在調教師の茂雄さん。生まれた時から馬がそばにいる生活を送る。自然と騎手を目指すようになり、小学5年生の時、帯広競馬場で開かれたポニーばん馬競走「第2回リトルダービー」で優勝。騎手試験は17歳から挑み続けて、6回目で合格した。史上4人目、現役2人目の女性騎手。勝負服は元騎手の父の勝負服と好きな馬のイメージを合わせた「胴水色・青山形一本輪、袖白・青縦縞三本」

◆Lucky item
ペンダントとヘアゴム
右から小樽にある工房「アイランドスピリット」の、運気に効くペンダント。毎日肌身離さず身に着ける。ブルーは、仕事運、学業運が向上するといわれ、石には心と体の疲れを和らげる癒やし効果も。弟にもらったヘアゴムは、レース時に必ず着用。リボンやシマエナガなどその日の気分によって変える


※フリーマガジン「Chai」2024年1月号より。
※撮影/平栗玲香。写真の無断転用は禁じます。