みっけ～幸せの種～子育てリレーエッセー～（１０７）「自然が教えてくれていること」

　このエッセーを書いている今日は、朝から風の強い日。この風が吹くと、「あぁ、北海道にも春が来たなぁ」と実感します。

　以前は憂鬱（ゆううつ）だったこの時期の強風も、私達が住む十勝に広がる畑の雪を解かすために必要なものだと知ってから、私の中で愛おしく感じるものの一つになりました。

　四季の彩りが美しい日本では、毎日の天気の一つひとつが季節の移ろいにとって、どれも欠かせないものなのかもしれません。

　私達の心の日々のお天気模様も、また同じ。悲しみでいっぱいの心が雨の日も、喜びが弾ける心が晴れの日も、喜怒哀楽のすべてが人生を彩る大切なもの。

　つい毎日晴れの日を望んでしまうけれど、雨の日があるから植物が育つ。雨の日があるからこそ、晴れの日の喜びが分かる。自然の中に身を置いていると、そんな思いが浮かんできます。

　自然には、私達が生きていく上で、大切なメッセージがあふれていると思うのです。

＜池田はつみ＞
２児の母（２２歳、小学６年）。保育士・タッチケアセラピスト。タッチケアココハグ主宰。８ｐｒｏｊｅｃｔ・子育て応援団オビマメンバーとしても活動中。

●８ｐｒｏｊｅｃｔ…「ｓｍｉｌｅ」「ｓｕｐｐｏｒｔ」「ｓｐｉｒｉｔ」。子どもとママのココロが笑顔になるよう、多彩な視点から応援・支えていくプロジェクトです。

◆みっけ～幸せの種～子育てリレーエッセー～
子育てについて、十勝管内の３人のママさんが寄せてくれたエッセーを紹介するＣｈａｉの連載です。

※フリーマガジン「Ｃｈａｉ」２０２１年５月号より。